【飯塚高校×グッデイ 連携協定締結】学校と企業が地域課題と実践教育に挑む

飯塚高校はホームセンターグッデイを運営するグッデイの親会社である嘉穂無線ホールディングスと2025年7月、「DIYによる教育連携および地域貢献活動に関する協定書」を締結しました。
本協定は、飯塚高校が持つ教育資源とグッデイが有するDIY・空間づくりに関する知見を活かし、生徒の創造力や課題解決力を育むとともに、地域課題の解決に貢献し、地域社会との共創による持続可能な学びの場をつくることを目的としています。
「本物の体験」ができる探究的学びの場を
協定では、以下のような取り組みを実施予定としています。
- DIYや空間づくりを活用した探究学習プログラムの開発・実施
- 校内外の施設を活用したワークショップ・イベントの共同開催
- 地域との連携による教育・交流活動の企画運営
- 生徒への安全教育や技術指導、職業観の育成に関する支援

7月3日(木)、本校の部活動体験会の場にて、リノベーションした愛宕寮313号室のお披露目を行ったのは、本協定の前段となります。
生徒たちは6月中旬から下旬にかけて合計4日間、各日7時間かけて、グッデイからレクチャーを受けながら、自分たちが理想とする空間づくりに取り組み、壁の塗装と床の張り替えを完成させました。
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協定締結の背景:「自分たちの寮を、自分たちの手で良くしたい」
協定締結に至るきっかけとなったのは、本校のひとつの問いかけでした。
「自分たちが暮らしている寮を、自分たちの手で直せないだろうか?」
2025年で築44年となる愛宕寮には、サッカー部や野球部などをはじめとする強化部の希望者が入寮し、プロアスリートや大学の強豪部などに進む選手を数多く輩出してきました。
本校では、学びを学校の中だけにとどめず、実社会に根ざした探究へとつなげていく、地域社会と連携した教育を大切にしています。
そんな背景があるなかで、学生寮の経年変化に直面した際、生徒たちから自然に湧き上がったのが「自分たちの住まいを、自分たちの手でより良くしたい」という想いでした。

この想いに共感し、応えてくださったのが、グッデイ及びその親会社である嘉穂無線ホールディングスです。住環境や空間づくりに関する豊富な知見と経験を持つ同社は、福岡県住宅供給公社との団地リノベーションプロジェクトなども手がけており、生徒たちと真剣に向き合ってくださいました。
嘉穂無線ホールディングスは1949年に飯塚市で創業し、柳瀬隆志 代表取締役社長は創業の地である飯塚に貢献したいとの想いを強く持っておられること、本校の「街なか学園祭」をはじめとした地域と連携した教育活動に深い関心を持っておられることも後押しとなり、今回のコラボレーションが実現しました。
学びを地域課題解決に役立てていきたい
今後はこの学びを地域へと広げていきます。飯塚地区を舞台に、地域施設や空き家を活用したリノベーション、住民との交流を通じた実践活動など、DIYスキルを活かした教育プログラムを展開する予定です。
DIYは、誰もが自分の手で身の回りの空間を変えることのできる、本質的で創造的な技術です。生徒たちがそのスキルを習得し、地域のなかで知見を活かしていくことで、さまざまな新しい可能性が広がっていくことが期待されます。
高校×ホームセンターというこれまでにない組み合わせによる連携協定を通じて、本校は地域活性化に貢献しながら自らの手を動かす実践的な学びの機会を設け、生徒一人ひとりの可能性と地域社会の明るい未来を育んでいきます。