【卒業生インタビュー】立命館大学 法学部 法学科 4回生 山本雅子さん(特進I類、2021年3月卒業)

立命館大学 法学部 法学科に現役合格を果たし、現在4回生の山本雅子さん(特進I類、2021年3月卒業)。飯塚高校を卒業し、京都で大学生活を送るようになってからの3年、濃密な日々を過ごしてきたと振り返ります。
2023年9月からの1年間は、ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)への長期留学も経験。飯塚高校時代はグローバル研究部で活動したり、タイ交換留学をしたりと、英語を実践的に学んでいましたが、さらなる高みを求めた新たな挑戦でした。
充実した学生生活を楽しむ山本さんに、現在と未来のこと、そして飯塚高校で過ごした過去のエピソードについてお話を伺いました。
カナダ長期留学、中国語習得、ボクシング部と充実した大学生活

——山本さんには2024年度発行のパンフレットにもご登場いただきましたね(取材は2023年上半期に実施)。そのとき、ブリティッシュコロンビア大学への留学が内定していると伺っていました。1年間の留学を振り返って、心に残っていることを教えてください。
まず、私にとって長期留学は人生で初めての経験でした。高校2年のときはコロナ禍の影響を受けて、留学のチャンスがなくなったこともあり、今回カナダに留学できたことは本当にうれしかったです。
現地では、カナダの先住民の文化や歴史を中心に学びました。その流れで日本の先住民についても知りたくなり、勉強するようになりました。留学中はアルバイトをしていなかったので、時間を有効に使おうと思い、ボクシング部にも参加しました。もともと空手を習っていたこともあって格闘技には馴染みがあり、大学入学後も体育会ボクシング部に入部して、活動していた経緯があります。

日本にいるときは、試合形式の練習をする機会が少なかったので、カナダでスパーリングの練習に取り組めたことはとても印象に残っています。留学は英語を学ぶだけでなく、こうした新たな挑戦や出会いもあるのだと実感しました。
——未知の世界へ積極的に飛び込んでいく、素敵な姿勢が伝わります。留学中は英語を研鑽されたと思いますが、中国語副専攻ということで、2回生からは中国語も学ばれていますね。中国語を選んだ背景を教えてください。
副専攻については、2回生から選択できる制度で、1回生のときに学んだ英語と第二外国語の中から、より専門的に学びたい言語を選びます。私は英語はある程度話せたため、2回生から中国語を副専攻に選びました。
高校時代にグローバル研究部に所属し、英語力を伸ばしていた背景もあり、中国語にも挑戦したいと思うようになりました。また、将来的にビジネスの場でも中国語が役立つと考えたことも、中国語を選んだ理由のひとつです。
——3年学んできた中、中国語を生かせたシーンはありましたか?
大学には韓国や中国からの正規留学生が多く、同じクラスに中国人の学生がいることもありました。また、カナダ留学時も中華系の移民の方が多く、中国語を使う機会に恵まれました。日常会話程度ですが、中国語を使う場面は意外とあって、学んでいて良かったなと思っています。
今は中国語を週3コマほど学んでいて、卒業までに中国語検定3級の取得を目標にしています。3級は履歴書に記載できるレベルとも言われていて、将来的にはビジネスの場面でも使えるようになれたらいいなと思っています。今のところ、簡単な文章を書いたり、会話したりできるくらいのスキルが身についています。

——法学部 法学科でありながら、法学以外も広く学べる環境なんですね。この3年間でさまざまなことを吸収してこられた中で、ご自身が変わったな、進化したなと感じる点はありますか?
何にでも挑戦するようになったと感じています。高校時代は勉強を優先する毎日で、新しいことに手を出す余裕があまりありませんでした。でも、大学に進学してひとり暮らしを始め、「どこへでも行けるし、何でもできる!」という新たな感覚が生まれました。
今では、自分が興味を持ったことや声をかけられたことに対し、まずは挑戦してみようという考えを持つようになりました。あらゆることに対し、「こうしたら楽しそうだな」という前向きな気持ちで行動するようになったと実感しています。
日本の文化や歴史を深く学びたい。大学院進学を視野に入れ始めた

——大きな成長実感があったんですね。ここからは進路についてお話を聞かせてください。
民間企業への就職を考えていましたが、今は大学院進学も視野に入れて、そのための準備をしています。大学院では、専攻を変えて社会学を学びたいと思っています。大学院に行こうと考えるようになったきっかけは、大きくふたつあります。
ひとつ目は、カナダへの留学中に現地の文化や歴史に触れる中で、日本の文化や歴史についてもっと深く学びたいという思いが芽生えたことです。現地の方から日本について質問される機会が何度かありましたが、十分に答えられず、自分の言葉で自国を語る力が足りないことに気づきました。その経験を通して、日本のことを正しく理解し、自信を持って伝えられるようになりたいと強く感じました。
ふたつ目は、学内で受講した資格講座や学外で出会った大学院生の方々からお話を伺う機会があったことです。その中で、就職だけでなく、自分の関心や専門性を深めるために大学院へ進学するという道もあるのだと知りました。自分のやりたいことを突き詰めて学び続けている姿に触れ、自分もこんなふうに学びを深めたいと感じるようになり、大学院進学に興味を持つようになったんです。
留学など国際的な活動が叶いやすく、常に応援してもらえる環境で成長できた
——さまざまな経験や出会いを経て、将来の可能性を広げていかれたんですね。最後に、飯塚高校時代のお話を聞かせてください。今振り返って、飯塚高校を選んでよかったなと思うことを教えてください。
当時のことを思い出すたびに、飯塚高校に行ってよかったなと思うんです。高校時代は2019年〜2021年と高2からの2年間はコロナ禍でした。1年生でタイ交換留学をして以来、留学はできず、残り2年の高校生活で何ができるだろうかと落ち込んでいたとき、先生方が私の興味のありそうなイベントや挑戦の機会を紹介してくださったことが本当にありがたかったです。
高校時代からひとり暮らしをしていたこともあり、精神的に不安になることもありましたが、先生方が親身になって話を聞いてくださり、支えてくれました。親代わりのように温かくサポートしていただいたおかげで、コロナ禍で先が見えない中でも前向きに過ごすことができました。飯塚高校は本当に温かい環境だったなと、振り返って改めて感じています。
——先生方も、山本さんの個性(Individual)を伸ばしていきたい、と考えていたのだと想像しました。所属していた特進コースを選んだ背景は何だったのでしょうか。
特進コースを選んだ理由のひとつは、少人数制であることでした。人数が少ない分、先生方が一人ひとりにかけてくださる時間も長く、丁寧に向き合ってもらえたと思います。
もうひとつは、兄と姉がふたりとも飯塚高校の卒業生で、兄は健康スポーツコース、姉は私と同じ特進コースに在籍していたことです。小学校高学年の頃から飯塚高校の存在は身近で、中学時代には飯塚高校への進学を自然と意識していました。
国際教育に力を入れていることもパンフレットなどで知っていて、将来は英語を使う仕事をしたいと考えていたこともあり、グローバル教育に強みがある点にも惹かれて特進コースを選びました。
——1年生の秋には、SDGsをテーマにした英語のスピーチ大会に出場して優勝、2年生では英語でのビジネスコンテストに出場した記録も残っています。勉強やその周辺にある飯塚高校での学びや経験は、今の大学生活や将来にどう生かされていると感じますか?

自分が頑張っていれば、必ず誰かが見てくれていて、サポートの手を差し出してくれる——これは飯塚高校で過ごした3年の中で気づいたことです。特に受験期は不安が強く、恐怖心を抱えていましたが、課題を一つひとつクリアしていく中で、先生方が「大丈夫、できるよ」と声をかけてくれて、その言葉に支えられました。
勉強でわからないことがあって質問しに行くと、解説してくださるだけではなく、関連資料までくださって、想像を超えるサポートをしていただきました。そうした経験から、自分が努力すれば、それに応えてくれる方がいることを実感したんです。
大学に入ってからも、部活などで自分から積極的に動くことで、また同じように周囲から応援や指導を受けられていて、あのときの経験は今にもつながっていると感じています。
——コロナ禍という制限された学生生活ながら、飯塚高校での思い出をいきいきと語っていただき、良い日々を過ごされたことが伝わりました。最後に、飯塚高校に興味のある中学生や保護者の方に向けて、メッセージをお願いします。
私は福岡市出身ですが、あえて飯塚という地域の高校を選んだのは、福岡県内の高校のうち国際的な活動に一番注力していたのが飯塚高校だと感じたからです。
特に、留学をはじめとするグローバルな挑戦には金銭面で不安もありますが、飯塚高校は「やりたい」と意欲のある生徒を全力でサポートしてくれる学校です。往復交通費のみの負担で交換留学できる体制を整えてくれています。福岡県の中でも、そのサポート体制は手厚く、本当に恵まれていると思います。
何か新しいことに挑戦したいと声をあげたときに、先生方が「いいよ、やってみよう」と応援してくれる、そんな環境が高校時代にあったからこそ、今の自分があると感じています。進学先を迷っている中学生には、ぜひ飯塚高校で自分の可能性を広げてほしいと思います。
——素敵なお話をありがとうございました!
今後も合格者インタビューを不定期で掲載していきますので、どうぞお楽しみに。
※記事内容は取材当時(2025年4月28日)のものです。
※大学生活・留学生活に関する写真は山本さんよりご提供いただきました。
山本さんが所属していた特進コースは、令和5年度新入生から一新され、「特進アカデミックコース」「特進グローバルコース」「特進探究実践コース」の3コースが新設されています。
2年次以降、希望者は特進コース内でコース移動ができ、より自分に合った学びを深めていける点が特徴です。
いずれのコースも、生徒一人ひとりの主体的・探究的な学び、グローバルな人材育成を重視しています。さらに、各生徒がいきいきとした学校生活を送りながら、目標とする大学へ進学することも目指しています。
▶「特進コース」について詳しくはこちらを参照ください。