「あのとき諦めなかったから、見えた景色がある」(健康スポーツコース 3年生 サッカー部 副キャプテン 新垣類)

サッカー部 副キャプテン 新垣類

全国大会に出場する実力を持つ部活動が数多くある飯塚高校。そのなかでもサッカー部は、全国高校サッカー選手権大会に2年連続で出場した実績を持ち、2019年以降はJリーガーや年代別日本代表選手を輩出し続ける強豪校として知られています。

2025年6月には、4大会ぶり2度目となるインターハイ出場を果たし、再び全国の舞台へと駒を進めました。さらに、2024年から参入したプリンスリーグ九州1部でも奮闘を続けています。こうした多くの公式戦で得点に絡み、チームの勝利に貢献してきたのが、サッカー部副キャプテンで健康スポーツコース3年の新垣類さんです。

FW(フォワード)やMF(ミッドフィルダー)など複数のポジションをこなし、インターハイ福岡予選4回戦では自ら得点も決めるなど、攻守にわたって存在感を発揮してきました。

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いくつかの高校の練習会に参加させてもらったなかで、「自分が成長できる場所だ」といった確信を一番持てたのが飯塚高校だったんです。フィジカル面に特化したトレーニングを体験して、サッカーにおいて走力は何より重要だと考えていた自分にとって、理想的な環境だと感じました。

ただ、入部当初は想像以上に厳しかったです。中学ではクラブチームに所属していたものの、練習は毎日ではありませんでした。飯塚高校に来てからは、連日ハードな練習が続き、最初のうちはついていくだけで精一杯でした。でも、3年生になった今では、それも生活の一部として自然に取り組めるようになっています。

現在の飯塚高校サッカー部は、それぞれが個性を発揮しながらも、全体としていい雰囲気で練習ができていると感じています。特に3年生は関西出身の選手が多く、明るく、場を和ませてくれる存在です。一方で、よりメリハリのある空気感をつくっていけたら、チームとしてもう一段、強くなれるとも感じています。

自分と徹底的に向き合って、強くなれた

サッカー部 副キャプテン 新垣類

この2年間を振り返ると、1年生のときからトップチームに帯同してはいたものの、常にスターティングメンバーだったわけではありません。ベンチ入りしても試合に出場できない日々が続き、心が折れそうになったことも。

それでも自主練に取り組み、先輩と話しながら、自分の強みであるスピードをどう生かすかを模索し続けました。その努力が実り、2年生の春頃からスタメンとして起用されるようになったのは、大きな転機でした。

入部から現在にかけて体重は約10kg増え、フィジカル面も強化しています。専門のトレーナーの指導を受けながら、瞬発力を鍛えるウェイトトレーニングを取り入れていて、そのおかげで増量してもスピードの落ちない走りができています。

メンタル面も大きく成長しました。もともと諦めが早いタイプだった自分が、今ではボールへの執着心を持って、最後まで粘る選手になれたのは、飯塚で積み重ねてきた経験のおかげです。

現状に甘んじず、新たな景色を全員で見にいきたい

サッカー部 副キャプテン 新垣類

特に印象に残っている試合はふたつあります。1年生のとき、選手権・福岡県予選の決勝で先輩たちが優勝を勝ち取る姿をベンチから見て、「いつか自分もこの舞台に立ちたい」と強く思いました。

そして、2025年6月のインターハイ福岡予選決勝では、ピッチに立って勝利の瞬間を経験することができました。あの日の感動は一生忘れられないと思います。

僕たちの目標は全国ベスト4に入ること。まだ見たことのない景色を全員で見にいくためには、今の自分たちに満足するのではなく、日々の練習から高い意識を持って取り組むことが必要です。これからも成長を貪欲に追い求め、一試合一試合に全力で挑んでいきます。

※記事内容は取材当時(2025年6月)のものです。