「学校ヘアカット」企画実施レポート——「部活ヘアサロン」のマンダムが協力

飯塚高校では10月1日(水)、「学校ヘアカット」企画を実施しました。本企画は、教育目標GLI(Global・Local・Individual)に基づき、生徒一人ひとりの主体性を育む活動の一環です。
株式会社マンダムのご協力のもと、自己表現に関するワークショップを行った後、希望する生徒(男女20名ずつ)がプロの美容師・理容師によるヘアカット・アレンジを体験し、ヘアスタイルを通して自分らしさを探る機会となりました。
同社は、学校生活における「部活ヘア」に着目し、高校生が自己表現と部活動を両立できるよう支援する「どう思う?部活ヘア」プロジェクトを展開しています。
試合や発表会の前に髪型を整えることで前向きな気持ちを後押しする「部活ヘアサロン」もその一環であり、本校サッカー部も2024年4月から支援を受けています。
今回は、これまで部活動生を中心に展開されてきた取り組みを全校に広げて実施することができました。これは、マンダムとのご縁に加え、本校が力を入れている「生徒の主体性を育む活動」に同社が共感してくださったことにより実現したものです。
これまで行ってきた主体性を育む取り組み
飯塚高校ではこれまでも、生徒が自分らしさを考え、表現する場を設けてきました。
メイクアップデイ(5月9日)
メイクやヘアアレンジを行い、普段はできない自己表現に挑戦しました。
フリーファッションウィーク(5月21日~23日)
制服に限らない自由な服装で登校し、装いを通じて個性を表現しました。
こうした取り組みを通じて、生徒たちは「自分をどう表現するか」だけでなく、「他者との違いを受け入れること」の大切さを学んできました。
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今回の「学校ヘアカット」企画も、その流れから生まれたものです。ただし、これまで全校生徒を対象に実施していた企画から、希望生徒のみを対象とする企画へと変更したことが大きな変更点となります。
これにより、生徒に個人の在り方や個性と自己満足の違いに触れ、自己表現について考える機会をつくることを目的としています。
学校ヘアカット企画の目的

本企画は、以下のような意図をもって実施しました。
・ヘアスタイルの変化を通じた自己変容の体験
外見の変化を通して、自分の個性の生かし方や印象を新たに認識する契機とする。
・自由と規律のバランスを体感する
自己表現の喜びと、学校生活におけるルールや他者配慮との調和を考えるきっかけとする。
・自己理解と他者理解の深化
ワークショップや体験を通じて「自分らしさ」とは何かを考え、違いを尊重する視点を育む。
当日の流れ


12:30~13:30 ワークショップ
「キャッチコピーづくり」をテーマに、自分や仲間の魅力を言葉にして表現しました。グループでの発表や意見交換を通じて、自己表現について主体的に考える時間となりました。

14:00~15:45 ヘアカット・アレンジ体験
男子・女子それぞれの会場に分かれ、プロの美容師・理容師によるカットやアレンジを体験。希望に応じてカットだけでなく、ヘアアレンジや見学のみの参加も可能とし、多様な形で参加することができました。

ヘアカット・アレンジ体験から学べること
髪型は、見た目の印象を左右する大きな要素のひとつです。制服や服装と比べても変化の実感が大きく、自分自身への認識を強く揺さぶる力があります。
特にプロの手による施術は、普段挑戦しにくいスタイルを試すことで、自分の新しい一面を発見する機会となります。


また、髪型の変化は「自由に表現する楽しさ」と「社会や学校で求められる規律との調和」というふたつの観点を同時に体験させます。このバランスを意識することが、生徒たちにとって「個性とは何か?」という本質を問う機会をもたらします。
今回の「学校ヘアカット」企画も、生徒が外見の変化を通じて自己表現と他者理解を考える貴重な機会となりました。
実施後に行ったアンケートでも、以下のような回答が寄せられています。
「外見の変化が内面の変化につながることを実感しました。髪型を整えることで気持ちまで清々しくなり、自分自身の前向きさを感じられました。同じように周囲の生徒たちも外見の変化をきっかけに明るくなっていて、外見と内面のつながりをお互いに感じ取れたと思います。今回のような取り組みがあれば、ぜひまた参加したいです」
「髪型などの小さな変化が、自分の気持ちを後押しして、いろいろなことに意欲的になれた」
今後も生徒たちの主体性を育み、社会とのつながりを学ぶきっかけとなるイベントを計画・実施してまいります。