九工大教授や学生が生徒発表を見学【飯塚高校×九工大 情報工学部 連携授業】

飯塚高校 探究プロジェクト(特進コース)では10月27日(月)、九州工業大学 情報工学部 との連携授業(以下、九工大連携授業)を実施しました。
本授業は、1年次の「情報I」で実施した九州工業大学 情報工学部(以下、九工大)との連携授業での学びをもとに、2年次の「総合的な探究の時間」でさらに発展・応用していく特別授業です。データ分析やシミュレーションなど、「情報I」の範囲を超えた高度な手法も取り入れながら、九工大との連携のもとで探究的な学びを深めていきます。

2024年度、試験的に実施した同連携授業(1年1組対象)では、九工大の教授たちがそれぞれのデータ活用や分析手法について講義をし、生徒たちは校内外で収集したデータの分析・プレゼンテーションに取り組んできました。

今年度の九工大連携授業は4月22日(火)に第1回を迎え、原則的に週1回のペースで継続しています。
教授と九工大生が授業を見学

この日の授業では、本授業を担当する教授やTA(ティーチング・アシスタント)を務める九工大生だけでなく、九工大のその他の教授や教職課程を履修する大学生も来校し、生徒たちの発表を見学しました。
九工大と飯塚高校のコラボレーションに加えて、また別の教授や学生が加わったことで、二重の交流が生まれ、学びの場がより広がる貴重な機会となりました。
中間発表で過程や成果を堂々と披露

特進2年1組(選抜クラス)の生徒たちは、10月4日(土)に参加した「サイエンスモール in 飯塚 2025」での展示内容や、現在進行中の研究テーマの中間報告を発表しました。
※子どもから大人まで自由に参加できる、科学技術やデータサイエンスに触れられる地域交流イベント。本校は九工大との高大連携プロジェクトの一環として、昨年度から同プロジェクトのスターティングメンバーとして活動する特進2年1組の生徒が参加。当日は170名を超える子どもたちが参加し、保護者を含め約250名がブースを訪れました。
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サイエンスモールでは、健康スポーツコースおよびサッカー部の2年生が行っている体力測定データを題材に、昨年度に習得したデータ分析の技能を活用。生徒たち自らデータを加工・分析し、立ち幅跳びの体験型ブースを企画しました。
来場者の測定結果をリアルタイムで可視化し、モデリングした3Dデータをもとに3Dプリンターで制作したストラップなどをプレゼントするなど、データサイエンスの楽しさを伝える工夫も光りました。
また、これまでの研究過程をスライドにまとめ、来場者に高校と大学の協働研究の仕組みをわかりやすく紹介するシーンも。

この日はおよそ7回ほどの授業を残すのみという年度後半のタイミング。生徒たちは実践で培った分析力・発信力を生かし、各自の取り組みを振り返りながら、自信を持って発表していました。
高校と大学、そして大学生との間に生まれた多層的な学びのつながりが、生徒たちの探究心をさらに刺激する1日となりました。
探究を社会につなげる学びの場

飯塚高校では、九工大との連携を通じて、高校段階ではなかなか得がたい高度な学びの場を広げています。実際に教授や大学生を前に自らの研究成果を発表する経験は、生徒たちにとって授業の枠を超えて、思考力・表現力・主体性を養う貴重な機会となっています。
大人たちに向けて自分の経験や考えを伝えるといった実践的な学びは、将来の大学進学、とくに総合型選抜などで求められる発信力や探究姿勢にも直結するものです。こうした挑戦の積み重ねが、生徒一人ひとりの成長と進路の可能性を大きく広げています。
大学連携授業を通じて目指すこと
飯塚高校では、九州工業大学をはじめ九州大学、福岡大学、関西大学、慶應義塾大学、近畿大学など、さまざまな大学と連携し、高校にいながら大学レベルの授業を受けられる連携授業や特別講義を実施しています。
高校生のうちから大学の学びに触れ、自らの将来像を描くきっかけをつくることを大切にしています。今後も多様な大学との連携をさらに広げ、生徒が自分の未来に一歩踏み出すための学びの機会を提供していきます。

