「甲子園を本気で目指せる環境がここにある」(健康スポーツコース 3年生 野球部 主将 伊藤大勢)

野球部 主将 伊藤大勢さん

全国大会に出場する実力を持つ部活動が数多くある飯塚高校。中でも野球部は、甲子園出場経験を持つ強豪校として知られています。今回は、野球部の主将としてチームを牽引する健康スポーツコース3年 伊藤大勢さんに、部の雰囲気や成長の実感、そして最後の夏への想いを聞きました。

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飯塚高校野球部に入ろうと決めたのは、中学時代の先輩が活躍している姿を見て、「ここで甲子園を目指したい」「本気で野球に取り組みたい」と強く思ったからです。地元の田川市から通うこともできましたが、自分自身をもっと成長させたいと思い、あえて寮生活を選びました。

同じ目標を持つ仲間たちとともに、いい雰囲気のチームに

伊藤大勢さん

現在、飯塚高校野球部には75名の部員が在籍し、2年生1名・1年生3名のマネージャーも、日々の練習や試合を手厚くサポートしてくれています。5月に開催された「第12回福岡中央地区高等学校野球大会」では優勝を果たし、現在は7月5日から開幕する「第107回全国高等学校野球選手権福岡大会」に向けて、練習試合を重ねています。

チーム全体が「甲子園出場」という同じ目標に向かって一丸となっているからこそ、部の雰囲気もとても良好です。練習中は真剣そのものですが、普段は先輩後輩の垣根を越えて仲良く過ごせる関係性を築いています。互いにリスペクトを持ちながら、誰もが居心地よくいられる空気を大切にしています。

主将として心がけているのは、「一人ひとりと向き合うこと」です。部員の個性や得意・不得意はさまざまですが、誰かを見限ることなく、背中で引っ張る姿勢で全員をまとめることを大事にしています。誰ひとり取り残さない。それが僕の信念です。

技術だけでなく、人間的にも成長できた

この2年間で、チームはもちろんですが、僕個人も大きく成長できました。まず技術面では、守備力やスイングの力が大幅に向上しました。特に「打球を飛ばす力」は、自信を持って成長したといえる部分です。飯塚高校野球部は「攻めの野球」を掲げて、バットを振る練習を徹底しています。その積み重ねが、試合の結果に確実につながっていると感じています。

人間的な成長も実感しています。礼儀や感謝の気持ちを忘れないなど、社会に出ても必要な基礎を学んで、行動に移してきました。顧問の先生の「人から好かれる人間になれ」という言葉も自分の中に深く刻まれている大事な教えです。時間を守る、礼儀をわきまえる。当たり前のことを、当たり前にできる人間でありたいと、日々意識しています。

身体づくりにも力を入れてきました。入学当初は65kgだった体重も、現在は72kgに。自分でおにぎりを用意し、空腹の時間をつくらないよう食事にも気を配ってきました。身体面の成長もプレーに直結する重要な部分だと実感しています。

「その先」を見据えられる環境がある

伊藤大勢さん

飯塚高校野球部は、甲子園出場経験があり、プロ野球選手も輩出している伝統あるチームです。雨天でも使える室内練習場があり、指導者の数も多く、特にピッチャーコーチがいるのは他校では珍しい特徴です。ピッチャーと野手がそれぞれに合った練習メニューで鍛えられる環境が整っています。

指導者の熱意も僕たちの力になっています。教頭で野球部長の竹中禅先生は、朝6時からの自主練にも付き合ってくださいます。「僕が投げるから打ちたい選手は来い」と、僕たち3年生が最後の夏に悔いを残さないよう、全力でサポートしてくださっています。

最後の夏、僕たちは本気で甲子園を目指しています。チーム全員で、その夢をつかみにいきます。

※記事内容は取材当時(2025年6月)のものです。