【合格者インタビュー】総合型選抜の挫折から3ヶ月。一般受験で関西大学合格(恒松海吏さん)

令和7年度入試において、飯塚高校では多くの生徒が志望大学への合格を勝ち取りました。今回は、関西大学 経済学部 経済学科に合格した恒松海吏さん(特進グローバルコース3年生)に、受験を通して経験した挫折や、総合型選抜から一般受験へと切り替えて第一志望合格をつかみ取るまでの道のりについてお話を伺いました。
恒松さんはサッカー部の主力選手のひとりとして活動していました。インターハイ終了後、受験に専念するため部活動を一時休部し、総合型選抜に挑戦します。しかし10月末に不合格となり、一般受験へと進路を切り替えました。そこから約3ヶ月という短期集中の勉強で、関西大学の合格をつかみ取りました。
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総合型選抜での挫折。自分の甘さに気づいた受験
——受験を振り返り、思うようにいかなかった経験はありましたか。
総合型選抜での受験です。志望理由書や小論文の対策を進めていましたが、結果として一次審査で不合格になりました。
特に志望理由書の作成は苦戦しました。総合型選抜では「なぜこの大学で学びたいのか」「将来どうなりたいのか」を明確に言語化する必要があります。しかし当時の自分には、そこまで明確な将来像がありませんでした。
有名大学に進学したいという思いはありましたが、「なぜこの学部なのか」「なぜこの大学なのか」という問いに対して、自分の中で納得できる理由を持てていなかったのです。
形として志望理由書を仕上げても、本当に伝えたい思いが弱いとすぐに見抜かれてしまうのだと感じました。結果として一次審査で不合格となり、自分の準備の甘さを痛感しました。
小論文についても同じでした。対策の機会はあったものの、「自分は大丈夫だろう」という慢心があり、先生方に積極的に添削をお願いすることはほとんどありませんでした。
振り返ってみると、合格していた生徒はみんな、自分から先生のところへ行き、何度も添削をお願いしていました。先生方は受験を多く見てきているので、自分では気づかない視点からのアドバイスをもらうことができます。その積み重ねが、小論文の完成度を大きく引き上げていたのだと思います。
受験が終わってから感じたのは、「先生がいるなら、頼らない手はない」ということです。受験は基本的には自分との戦いですが、周囲の力をうまく使うことも大切だと思います。せっかく相談できる先生がいるなら、遠慮せずにどんどん質問したり、添削をお願いしたりすることをおすすめします。
悔しさと覚悟が、一般受験へのスイッチになった
——総合型選抜で思うような結果にならなかったあと、そこからどのような気持ちで一般受験に向き合っていきましたか。
不合格が分かったときは本当に悔しかったです。ただ、その悔しさが逆に「一般受験で結果を出してやる」という気持ちに火をつけました。
総合型選抜に挑戦するにあたり、インターハイで全国大会を経験したあと、監督に「必ず合格するので受験に専念させてほしい」と直談判し、サッカー部を一時休部させてもらっていました。選手権シーズンを前にした大事な時期にチームを離れる決断を認めてもらっていたので、必ず合格してチームに戻るつもりで受験に臨んでいました。
しかし結果は不合格。総合型選抜で落ちたときにまず感じたのは、チームの仲間や監督、コーチの方々に対する申し訳なさでした。チームを離れて受験に専念させてもらったにもかかわらず結果を出せなかったことに対して、「顔向けできない」という思いもありました。
ただ、一般受験そのものに対してはそこまで悲観的には感じていませんでした。一般受験は完全に学力で勝負する試験です。もともと勉強は得意だったこともあり、「勉強をやり切れば十分に勝負できる」という感覚もありました。
また、総合型選抜のために時間をかけて準備し、休部までして挑んだにもかかわらず結果を出せなかったことに対する悔しさも強く残っていました。「このままで終わるのは嫌だ」「一般受験で結果を出す」という思いが、勉強へのスイッチになったのだと思います。
チームへの申し訳なさと、自分自身への悔しさ。その二つの感情が原動力となり、監督やコーチ、チームのみんなに最後に合格を報告するためにも、一般受験にすべてをかけて勉強に向き合おうと決めました。
3ヶ月の受験勉強。基礎を繰り返して第一志望へ
——そこから一般受験までの期間は限られていたと思います。どのように勉強を進めていきましたか。
約3ヶ月という短い期間だったので、まずは「第一志望に合格するために必要なことだけをやる」と決めました。あれもこれも広く手を出すのではなく、必要最低限の知識を確実に身につけることを最優先にしました。
意識していたのは、難しい問題に早く進むことよりも、基礎を何度も繰り返して、自分の中に定着させることです。短期間で仕上げるには、応用に時間をかけすぎるよりも、土台になる部分を徹底したほうが結果につながると考えました。これはあくまで自分に合っていたやり方ですが、限られた時間の中ではとても効果があったと感じています。
英語では、読むスピードを上げることが大きな課題だと考え、毎日長文に触れながら音読を続けました。文章の構造を一つひとつ確認したうえで、同じ内容を繰り返し声に出して読むことで、少しずつ読む速さと理解の精度が上がっていった感覚がありました。単語や熟語についても、一冊ずつ範囲を絞って何度も見返し、覚える回数を増やすことを意識していました。
国語は、まず確実に取るべき問題を落とさないことを大事にしていました。漢字のように積み重ねが点数に直結する部分は、短い期間でも反復することで得点源にできると考えていました。現代文については、いきなり設問に入るのではなく、まず本文をある程度まとまりごとに読み、内容の流れや関係性をつかんでから解くようにすると、選択肢の見極めがかなりしやすくなりました。
古典は、単語と文法をとにかく繰り返しました。覚える量が多く、取り組み始めた時期も遅かったので、見る回数を増やすことを最優先にしました。最初から完璧に理解しようとするより、何度も触れる中で定着させていく感覚で進めていました。基礎的な内容を繰り返したことが、本番ではむしろ得点の安定につながったと思います。
日本史は、教科書を丁寧に読み込みながら、まず大きな流れを頭に入れることを意識しました。声に出して読み、必要に応じて補足を書き込みながら何周もすることで、時代ごとのつながりが見えやすくなったと思います。その上で、一問一答のような形で細かい知識を何度も確認し、抜けを減らしていきました。細かい用語まで一気に完璧にするのではなく、まず全体の流れをつかみ、そのあとで知識を積み重ねていくやり方が自分には合っていました。
全体を通して感じたのは、短期間で結果を出すには、背伸びをして難しいことを増やすよりも、基礎をどれだけ徹底できるかが大事だということです。自分の場合は、基礎を何度も繰り返したことで、本番でも落ち着いて問題に向き合うことができました。
やり切った受験の先にあった合格。後輩へのメッセージ
——第一志望の合格が分かったとき、どんな気持ちでしたか。
合格が分かったときは、「やっぱり合格するよな」という安心感と、「やり切った」という達成感の両方がありました。
受験期は毎日10時間以上勉強する生活を続けていました。スマートフォンもほとんど触らず、休憩時間も暗記プリントを見るような生活でした。それだけやり切ったという自信があったので、もし落ちていても「他の受験生がすごかった」と思えるくらいの努力はしていたと思います。
もちろん合格できたことはうれしかったですが、それ以上に「ここまでやり切った自分」を誇らしく感じました。あれだけ苦しい期間を乗り越えて結果を出せたことで、「本気で努力すれば結果はついてくる」という実感を持つことができました。
——これから受験を迎える後輩へメッセージをお願いします。
この受験を通して学んだのは、「不可能はない」ということです。自分は10月末に総合型選抜で不合格になりましたが、そこから約3ヶ月で関西大学に合格することができました。短い期間でも、本気で努力すれば結果は変えられると思います。
ただ、今回の受験は自分一人の力だけで乗り越えられたものではありませんでした。一緒に勉強していた仲間の存在は本当に大きかったです。互いに励まし合ったり、勉強方法や問題の解き方を共有したりしながら、切磋琢磨できたことが大きな支えになりました。朝起きる時間を決めてお互いに起こし合うなど、生活リズムを整える面でも仲間の存在は欠かせませんでした。
また、受験の過程では先生方からも多くのアドバイスをいただきました。自分では気づけない視点から助言をもらえたことは、とても大きな助けになりました。
受験は個人戦のように見えて、実際には周囲の支えがあってこそ乗り越えられるものだと感じています。自分と向き合いながら努力を続けること、そして周りの力も大切にすること。このふたつを意識して、最後まであきらめずにやり切ってほしいと思います。
——素敵なお話をありがとうございました。
今後も合格者インタビューを順次掲載していきますので、ぜひご覧ください。
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※令和8年度より「探究プロジェクト」に名称変更
※記事内容は取材当時(2026年3月)のものです。

