「“挑戦したい”で決めた進路。車と向き合い、技術を磨く毎日が最高に楽しい」(ネクストエンジニアプロジェクト 2年生 飯田翔太)

飯塚高校のネクストエンジニアプロジェクト(自動車エンジニアコース)では、「車が好き」「機械を扱うのが好き」という気持ちを原動力に、一歩進んだ整備技術の習得を目指しています。
自動車専攻科との合同授業や企業の出前授業を通じて実践力を養い、次世代の自動車整備士として信頼される技術者への道につながる学びがあります。高校の3年間で基礎固めをして、自動車専攻科で専門性を磨く実践的なプログラムです。
今回は、車への強い情熱を持ち、手を動かす実践的な学びを通じて着実に技術を身につけている2年生の飯田翔太さんにインタビュー。
ネクストエンジニアプロジェクトを選んだきっかけや心から楽しいと感じている実習のこと、地域との関わりから得た学び、そして将来の夢について聞きました。
「面白そう」「挑戦したい」が始まりだった
――飯塚高校のネクストエンジニアプロジェクトを選んだ理由を教えてください。
中学生のときに、飯塚高校の先生方が出前授業に来てくださったのがきっかけです。「自動車を扱う仕事って面白そうだな」と感じたのを覚えています。
祖父が自動車整備士だったこともあり、その職業が身近だったのも大きいです。先生方のお話を聞いたあと、「自分も整備士の道に進みたい」という思いが強くなりました。
もうひとつ、もともと車が好きなんです。外を歩いているときも「どんな車が走っているんだろう」と気になって、自然と目がいきます。「あの車かっこいいな」と感じたらすぐに調べますし、車に関する情報や知識は日常的にインプットしています。
入学してから今まで、好きな自動車について学べる毎日が楽しくて、飯塚高校を選んでよかったなと感じています。
手を動かし、技術を体得できる実習に夢中
――2年生になってからは専門科目も増え、学びの内容がより高度かつ専門的になってきたと思います。これまでの授業や実習を通して感じていることを教えてください。
内容もどんどん濃くなり、覚えることも多くなって難しい面もありますが、「整備士になる」という明確なゴールに向けて、日々コツコツと学んでいます。
座学と実習が同じくらいのボリュームでありますが、僕は手を動かして学ぶ実習が特に好きです。実際の現場でも行うような作業を今のうちから経験できることに、毎回ワクワクしています。集中して取り組んで、終わったときに「できた!」と思える瞬間は大きな達成感があります。
クラスメートから「集中力があるね」と言われることもありますが、ただ好きなことに夢中になっているだけだと思っています。興味のある分野の勉強もそうで、自分で「やるぞ」と決めたことは、途中で投げ出したくないんです。最後までやりきることがマイルールになっています。
もともと計画を立てて行動するのが好きです。1日のスケジュールだけでなく、1週間単位でやることを決めたり、将来の進路まで見据えて考えたりします。目標に向かって少しずつ積み上げていく過程が好きなんです。
街なか学園祭を通じて感じた、協力してつくりあげる楽しさ
――飯塚高校では、教育目標として「GLI(Global・Local・Individual)」を掲げ、たとえば地域と関わるLocalの学びも大切にしています。飯田さんにとって印象に残っている活動はありますか?
昨年の街なか学園祭では、クラスでお化け屋敷を出店しました。地域の「親父の会」とコラボして、近くの小学校から道具を借りたところ、とてもリアルな見た目で驚きました。
準備の段階から、地域の方々がとても密に連携していて、商店街全体で大きなイベントをつくりあげていることに感動しました。街なか学園祭のような取り組みには、こうした地域のコラボレーションが欠かせないと実感しました。
――飯田さんはクラスの中でどんな役割を担当したのですか?

僕はお化け役として、怖いメイクをしてお客さんを驚かせる役割でした。お客さんが驚いてくれるたびに「やった!」とうれしくなりましたし、クラスのみんなで力を合わせてひとつのものをつくりあげる楽しさも感じていました。
振り返ると、地域の方々と一緒に活動することで、普段の授業では得られない経験ができたと思います。自分たちだけではできないことも、協力し合えば形にできるんだなと実感した機会で、今年の街なか学園祭も楽しみです。
自動車整備士として、日本を代表するメーカーで働く夢がある
――飯塚高校で過ごす高校生活も折り返し地点を迎えました。残りの1年半を見据えて、今はどのような進路を考えていますか?
飯塚高校卒業後は自動車専攻科に進学して、2級自動車整備士の資格を取得する予定です。専攻科卒業後、社会に出て整備士として働きたいと思っています。
将来的には、日本を代表する自動車メーカーで働くことを目標にしています。以前、大学生が来校して、その方が内定した自動車メーカーでの仕事について話してくれたことがありました。
お話を聞いていると、職場の雰囲気がとても明るく、みんなが誇りを持って働いていることが伝わってきたんです。「自分も社会人になったらそんな環境で働くのが理想だな」と思ったのを今でも覚えています。
自分の手で車を整備し、人々の生活を支える整備士になること。それが今の自分の目標です。その夢を叶えるために、これからも努力を続けていきます。
——素敵なお話をありがとうございました!
今後も生徒のインタビューを不定期で掲載していきますので、どうぞお楽しみに。
※記事内容は取材当時(2025年10月)のものです。
※コース名などは在学当時のものです。
▶「ネクストエンジニアプロジェクト」について詳しくはこちらを参照ください。