特進コースの生徒が「サイエンスキャッスル2024大阪・関西大会」に参加【九大連携授業】
2024年12月21日、特別進学コースの生徒が九大連携授業の一環として「サイエンスキャッスル2024大阪・関西大会」に参加しました。
サイエンスキャッスルは「超高校級の研究共同体」を生み出す大会として知られています。2012年に大阪城の近くでスタートし、今年で13年目を迎える歴史ある中高生のための研究発表大会です。
同大会では、口頭発表12演題とポスター80演題が集結し、選抜された発表者たちが集合ゼミ形式(オンライン)で他の参加者との交流を深めながら、研究コーチからのアドバイスや激励を受け、研究内容のさらなるブラッシュアップを図る機会を得ています。
本校からは2年生が研究成果の発表を行い、1年生が見学者として参加しました。それぞれが得た貴重な経験や感想を以下にご紹介します。
学会発表に挑戦した生徒たちの感想
「学会参加を通じて、日本のトップレベルの考えを直接聞き、肌で感じることができました。Webで情報を得ることも可能ですが、現地に足を運ぶことでしか得られない充実感がありました。僕は研究の内容面では周りと比べて薄いと感じた分、伝え方を創意工夫しました。抑揚をつけ、情熱を伝えるように発表したところ、多くの方が興味を持って集まってきてくれたのが嬉しかったです。この経験から、伝え方や熱量次第でどんな内容でも戦えると実感しました」(2年生・Eさん)
「サイエンスキャッスルに参加し、口頭発表やポスター発表のレベルの高さを改めて感じました。しかし、約1年間取り組んできた研究発表は多くの方に褒めていただき、短い時間ながらも素晴らしい発表ができたと思います。このような貴重な場を提供してくださった九州大学の武田准教授をはじめ、関係者の皆様に感謝しています。次年度はこの経験を生かし、一人ひとりがテーマを掲げ、個人で発表できる学会に参加したいです」(2年生・Hさん)
「初めての学会参加で会場の雰囲気に緊張しましたが、口頭発表を終えて休憩をとるなかで、緊張が少しずつ和らぎました。ポスター発表では予想以上に多くの方が興味を持ってくださり、積み重ねてきた研究を発表する良い機会になりました。このような機会を与えてくださった武田先生に心から感謝しています。この経験を生かして、これからの進路実現に繋げていきたいと思います」(2年生・Mさん)
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学会発表を見学した生徒の感想
「九州大学連携授業の一環として、サイエンスキャッスル大阪・関西大会に見学者として参加しました。この大会には400人弱の中高生が集まり、ハイレベルな研究や企業の取り組みを知ることができました。特に印象に残ったのは、『小惑星に名前をつける』や『造船の仕組み』などのポスター発表です。来年は発表者として参加し、賞を目指してがんばりたいと思います。来年が楽しみです」(1年生・Tさん)
今回の学会参加を通じ、生徒たちは研究の発表だけでなく、全国の中高生や専門家との交流を深め、次年度に向けた大きな学びを得ました。飯塚高校は、今後も生徒たちの挑戦を応援し、さらなる成長をサポートしていきます。
九大連携授業について
「Global(グローバル)×Local(地域)×Individual(個性)」で次世代を担う人材育成に取り組む飯塚高校では、学術に通ずるアカデミックな素養を養いながら国公立大・難関大学合格を目指す定員10名の「特進アカデミックコース」において、九州大学との連携授業(以下、九大連携授業)を開催しています。
連携授業を担当するのは九州大学都市研究センター 准教授で、サステナビリティ領域の専門家である武田 秀太郎 先生です。武田先生は11月1日付で、飯塚高校特進コース アカデミックアドバイザーに就任しています。
武田 秀太郎さん
九州大学都市研究センター 准教授
国連職員や青年海外協力隊、陸上自衛隊など、様々な社会貢献活動歴のある新進気鋭のサステナビリティ学者。31歳で最年少(当時)となる京都大学特定准教授を経て現職。核融合工学を研究する傍ら、サステナビリティ学に実証的内容を持たせ、数理的手法により仮説検証を行う学問「計量サステナビリティ学」を提唱・推進。一般社団法人計量サステナビリティ学機構・代表理事 兼 共同機構長。2023年10月には第26期日本学術会議へ最年少で選出された。
九大との連携について
九州大学(都市研究センター)と飯塚高校は2023年9月6日より、連携協定を締結しています。九州地域における国際的な水準のSTEM・サステナビリティ教育を推進し、高大連携を強化する目的です。
各生徒が関心を持って向き合うサステナビリティ関連テーマの研究を武田先生がサポートします。
また、学術研究に関する授業を通して、生徒たちが進学を目指す大学で実践される研究活動への理解や身近な学習への関心を深め、進路への意識を高めることも目的とします。
さらに、希望者においては、個人の探究活動を深めレポート化することで、高校生向け学術研究コンクールへの応募など、学術成果を発表することも目指します。
(具体例)生徒会でフードロス問題に取り組む生徒の1人は、問題が起きる仕組みや解決に向けた方法について考える論文執筆を検討しています。
授業内容
授業は下記内容を扱いながら、年度末まで1〜2ヶ月に一度の実施を予定しています。
(1) 学術研究と大学の役割
(2)「探究」と「研究」の関係
(3) 新しい「知」の生み出し方
(4) 社会が求める研究とは?––サステナビリティについて
(5) 個人の学術探究指導/ワークショップ
※今後内容が変更となる可能性があります
※「特進アカデミックコース」での開催ですが、若干名、特進他クラスの希望者を募る可能性があります
特進アカデミックコースとは
令和5年度新入生から飯塚高校の特進コースは大きく変わり、「特進アカデミックコース」「特進グローバルコース」「特進探究実践コース」の3コースが新設されました。
いずれのコースも、生徒一人ひとりの主体的・探究的な学び、グローバルな人材育成を重視しています。さらに、各生徒がいきいきとした学校生活を送りながら、目標とする大学へ進学することも目指しています。
今回、九大連携授業の対象となった特進アカデミックコースは、大学レベルの学術への接続を意識した高度な知性の養成を特に重視し、国公立大・難関大学合格を目指すコースです。
定員10名で構成され、少人数で高いレベルを目指して切磋琢磨できる点が特徴です。様々な学校活動に取り組みながら、手厚い難関大入試対策はもちろん、連携する各大学との交流や学術探究活動を重点的に実施します。
国公立文理選択が可能で、放課後も多様な学習活動を行います。
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