【名門菓子店 内定者インタビュー】梶原さん、椎葉さん、村上さん(製菓コース)

令和5年度も飯塚高校では多くの生徒が志望する進路に進むことができました。

今回は製菓コースにおいて、志望先個人店への内定を勝ち取った生徒へのインタビューを実施。

菓子店の名門「トワグリュ」(熊本市)、「パティスリージョルジュマルソー」(福岡市)

「メゾンジブレー」(神奈川県)への入社が決定している、3年の梶原さん、椎葉さん、村上さん(写真右から)の3人にお話を伺いました。

3人は「第16回スイーツ甲子園」にチーム「clarte(クラルテ)」として出場し、全国大会で準優勝・「貝印賞」を受賞。

2月には貝印様とのコラボレーション作品を作り、東京・伊勢丹新宿店内のレストラン「キッチンステージ」にて、貝印様と共同開発したオリジナルスイーツを2月7日〜27日まで提供した実績を持ちます。

「スイーツ甲子園」出場を目指し、飯塚高校を志望

——3年前を振り返っていただくことになりますが、そもそも飯塚高校の製菓コースを選んだ背景はなんだったのでしょうか?

梶原:小学生のときに用意してもらった誕生日ケーキで、今まで見たこともないような、とびきりかわいい飾り付けをしてもらったのが、製菓の道に進みたいと思った一番大きなきっかけでした。

「私も美味しくてかわいいケーキを作って、たくさんの人を笑顔にしたい!」と思い、飯塚高校の製菓コースを選びました。

椎葉:幼い頃からパティシエになりたいと思っていました。製菓を学べるだけでなく、私の目標のひとつでもある「スイーツ甲子園」(※)出場も目指せる飯塚高校を選びました。

飯塚高校は何度も全国大会に出場していたこともあり、ここに通えば私も出場できるチャンスがあるのではないかと考えたのです。

村上:中学生の頃、スイーツ甲子園の存在を知り、製菓に強い高校が県内にあると知って、そこでお菓子を学びたいと思い、飯塚高校に入学しました。

※飯塚高校製菓コースはスイーツ甲子園全国大会の常連校。2022年は8回目となる全国大会出場を果たし、2度目の優勝を成し遂げました。9回目の出場となった2023年は準優勝の結果を残しています(初優勝は第2回の2009年)。

技術習得はもちろん、主体的に動ける人材になれる場所

——製菓コース在学中の3年で、特に印象に残っている経験や学び、出来事などを教えてください。

梶原:何かのお菓子ひとつとっても、国によって名称が違うことや、作り方・配合によって異なる商品になることなどを学びました。また、ある商品を作るのに成功した後、同じ商品を量産する難しさも知ることができました。

椎葉:実習の授業です。洋菓子がメインですが、パンや和菓子などのジャンルも学ぶことができます。専門学校から講師の方が来て飴細工を教えていただくなど、洋菓子以外も学べたことは印象的でした。

村上:製菓衛生師試験に合格するための勉強です。普通の教科よりも赤点のラインが高いので、学年が上がっていくのにつれて増えていく専門教科はテストなどで点を取ることが大変でした。

——3年間、製菓を学ぶ中で、特にどんなことを一生懸命取り組んできましたか?

3人で作ったケーキ

梶原:衛生面です。食中毒や異物混入を防ぐために自分の身なりや作業台の清潔さ、器具を正しく扱うことなどに最も配慮しながら取り組みました。

椎葉:普段から衛生面やスピーディかつ綺麗に作れることを意識していました。それを日頃から徹底することでスイーツ甲子園にも生かせたのかなと思います。

村上:スイーツ甲子園です。入学してから3年生までスイーツ甲子園で優勝することを目標にがんばりました。惜しくも優勝は逃しましたが、3年間がんばってきた成果が出たと思います。

——著名な菓子店から内定をいただけた理由はなんだと思いますか?

梶原:基本的なことかもしれませんが、毎日遅刻せず学校に来ていたことを評価いただいたのかもしれません。就職先での信用につながるので、通学すること・時間を守ることは大事だと考えていました。

椎葉:お店へ研修に行ったとき、お店での流れを知るために、従業員さんたちの動きをよく観察して、自分ができることを見つけて、自ら主体的に動くよう心がけていました。その姿勢を評価していただけたのかなと思います。

村上:スイーツ甲子園に出場した際に審査員をしていただいて、ケーキ作りと真剣に向き合う姿勢を見てもらえたからだと思います。

飯塚高校だからこそ、できる経験がある

——飯塚高校で得たものはなんですか。それによりどんな良い影響を受けましたか?

スイーツ甲子園で「貝印賞」を受賞したことで、貝印様とコラボレーションし、東京・伊勢丹新宿店で提供したオリジナルスイーツ

梶原:スイーツ甲子園への出場です。チームで協力しないとできないので、コミュニケーションを大事にすること、自我を出しすぎないことを心がけました。

また、限られた時間で作業を進める必要があるため、周りを見て効率的に動けるようになったと思います。

椎葉:お菓子の知識はもちろんですが、皆で協力することの大切さや楽しさを知りました。スイーツ甲子園出場時、3人で協力できたのも、普段の実習の成果かなと思います。ひとりで作るよりも周りの力を借りながら作る方が、より良いものを作れるなとも感じました。

村上:製菓実習では3人1班でお菓子を作ります。協力して作らないとうまくいかないので、3人で協力することが大事だと学びました。この姿勢はスイーツ甲子園にも生かせたと思います。

——飯塚高校の製菓コースではどんな3年間を過ごせるのか、また飯塚高校の製菓コースで学ぶことの良さについて、製菓という進路へ興味を持っている中学生の方にメッセージをお願いします。

梶原:洋菓子、和菓子、製パンというさまざまなジャンルを学べること、専門教科を学べて日常にも生かせる知識を得られることが良かったです。

また、製菓に興味のある人なら、家では作れないような洋菓子を作る機会がたくさんありますし、技術力も向上して、とても充実した3年間になると思います。

椎葉:3年間、好きなことを好きなだけ学べるのは何より幸せでした。コンテストなどに参加しやすい環境ということもあり、そこから得られるもの・学べることも多いです。そこで得た知見は今後の生活にも生きてくると思います。

学んで実践する中で、キツいと感じることももちろんありましたが、それ以上に達成感を得られて楽しく学べる学校・コースだと思います。

村上:3年間でいろいろなお菓子を作ることができます。実習の知識がつくのはもちろん、製菓衛生師の資格取得をするために筆記の勉強もします。大変ですが普段から使えるような知識も身につけられて良かったです。

——素敵なお話をありがとうございました!

飯塚高校製菓コースについて

本校のある筑豊エリアは、全国的に有名なお菓子の発祥地です。江戸時代に旧長崎街道沿いに伝わった南蛮菓子、石炭産業の隆盛と共に開発されていった数々の銘菓で知られます。

製菓コースでは、その伝統技法や知識の継承と若い感性による新しい菓子文化の創造を踏まえ、和洋の製菓実習や理論、衛生学なども学びます。

1年生では企業、2.3年生企業では個人経営の菓子店にご協力いただく形での校外実習の機会も設けています。

職業や勤労についての知識・理解を認識し、菓子に関する見方や考え方、働く意義など、生徒自身が進路選択の一環として行っています。

菓子作りに夢や憧れを持つ人、将来のパティシエを目指す人にふさわしい専門コースです。

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