「まちLabo」がSocial iCampで地域課題の解決に向けた提案を発表

Social iCampで地域課題の解決に向けた提案を発表

飯塚高校で地域活動の企画・運営に取り組む組織「まちLabo」の生徒たち(1・2年生、18名)が、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本とSAPジャパン株式会社が共同で開催したプログラム「Social iCamp」に参加しました。

本プログラムは、商店街活性化やSDGsにつながる活動の可能性を考えることを目的に、2021年より実施されているものです。今年度も「まちLabo」の生徒たちが、デザイン思考のプロセスを取り入れたワークショップに参加し、地域の課題解決に向けた提案をグループごとに発表しました。

現状の課題を洗い出し、未来像を描く

現状の課題を洗い出し

ワークショップでは、まず共感・課題の再定義へ向けてのステップとして、地域や利用者の現状を整理しました。生徒たちは、付箋を使いながら「Current(現状)」「Barrier(障壁)」「Future(未来)」について意見を出し合い、商店街に対する印象や、地域のなかで生まれている課題を可視化していきました。

POV(Point of View)ステートメントを作成し、課題を再定義

続いて、POV(Point of View)ステートメントを作成し、課題を再定義しました。これは「誰のために、どんなニーズを満たし、なぜそれが重要か」を一文で表現するものです。生徒たちは設定したペルソナの立場に立ち、「どのような状況を解決したいのか」「そのためにどのような環境やきっかけが必要なのか」を考えました。

「未来(Future)」に向けた理想の姿を議論

そのうえで、発想のステップとして「未来(Future)」に向けた理想の姿を議論。自習スペースを活用した学び合いの場づくり、高校生が育てた野菜を使った料理教室、商店街のカフェが集まるイベントなど、生徒たちならではの柔軟な提案が生まれました。

班ごとに内容を整理した後は、Social iCampの運営に携わる講師の助言にも耳を傾けながら、発表に向けて検討を重ねました。最後に各グループが、設定したペルソナの課題解決につながる提案として発表しました。

発表1:地域の自習スペースを活用した、学びと交流の場づくり

学習習慣や学び合える友人関係をテーマに発表

1つ目のグループは、学習習慣や学び合える友人関係をテーマに発表しました。

勉強に苦手意識があり、周囲に学習面で支え合える友人が少ない高校生をペルソナに設定。飯塚東町商店街に高校生のための自習スペースを設置し、地域の人や県外から訪れた同世代との交流を通じて、楽しく学び合える環境をつくるアイデアを提案しました。

商店街のカフェや飲食店に立ち寄る楽しさと、自習スペースでの学びを組み合わせることで、勉強へのハードルを下げることを目指しています。生徒たちは、設定したペルソナの強みであるコミュニケーション力を生かしながら、新たな友人関係や学習習慣の形成につなげる流れを発表しました。

発表2:高校生が育てた野菜を活用した料理教室と商店街連携

家計や時間に余裕が少ない子育て世代を想定し、「安く、おいしく、たくさん作れる料理」をテーマに発表

2つ目のグループは、家計や時間に余裕が少ない子育て世代を想定し、「安く、おいしく、たくさん作れる料理」をテーマに発表しました。

Instagramで「節約ご飯」「栄養」「野菜」などを検索した人が、飯塚高校生の活動を知り、商店街で開かれる料理教室に参加するという流れを提案。料理教室では、飯塚高校生が育てた野菜や地域の規格外野菜を活用し、親子で学べる機会をつくることを想定しています。

さらに、高校生が育てた野菜を商店街のお惣菜屋さんや八百屋さんと連携して販売・商品化するアイデアも盛り込まれました。地域の店舗と高校生の活動を結びつけることで、商店街に足を運ぶきっかけを生み出し、商店街の活性化につなげる提案となりました。

発表3:カフェ大会で、商店街に足を運ぶきっかけをつくる

飯塚市内のカフェが自慢の商品を持ち寄る「カフェ大会」を開催する案を発表

3つ目のグループは、カフェ巡りが好きでありながら、一人では入りにくいと感じる若者をペルソナに設定しました。

商店街にあるカフェの魅力を知ってもらうために、飯塚市内のカフェが自慢の商品を持ち寄る「カフェ大会」を開催する案を発表。イベントとしてにぎわいを生み出すことで、普段は入りづらいと感じる店舗にも足を運びやすくすることを目指しました。

また、優勝したカフェには小学生が作成した看板を贈呈し、参加店舗には小学生が作ったコースターを贈るなど、地域の子どもたちも関わる仕組みを提案。カフェ、来街者、小学生、商店街がつながることで、地域全体の交流を広げるアイデアとなりました。

地域の課題を「自分ごと」として考える機会に

今回のSocial iCampでは、生徒たちが地域の課題を自分たちの視点で捉え、具体的な利用者像を設定しながら解決策を考えました。

自習スペース、高校生が育てた野菜を活用した料理教室、カフェイベントなど、いずれの発表にもまちや商店街の資源を生かしながら、人と人とのつながりを生み出そうとする視点が込められていました。

今後は、今回のワークショップで得られた思考法やアイデアをもとに、より具体的な企画づくりや実践活動へとつなげていく予定です。

Social iCampの活動について

これまでは生徒会が、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本(※1)とSAPジャパン株式会社(※2)の支援を得た「Social iCamp」のプログラムに参加しながら、地元商店街の活性化やフードロス問題などに取り組み、カカオの殻を活用したカカオティーのプロデュース、規格外野菜を活用した親子料理教室や調理販売、啓発活動などを行ってきました。

2025年6月からは「まちLabo」が、以下の活動のほか、Social iCampへの参加を担っています。

【関連記事】地域活動を行う生徒組織「まちLabo」がSocial iCampに参加(2025年度開催の様子)

・土曜マルシェの企画及び運営
・飯塚高校がメンバーの一員として関わる産学連携のプロジェクト「アーティストレジデンス」(商店街にアーティストが滞在し、地域の魅力を発信する町おこしプロジェクト)への参加

※1:飯塚高校は2023年4月25日、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本と、全国の高校で初めての連携協定を締結しています。 
※2:CSR活動の一環としてデザインシンキングチームが協力 

▶飯塚高校のSDGsに関する取り組みについて詳しくはこちらから
▶飯塚高校のローカルな取り組みについて詳しくはこちらから