JICA九州国際センターを訪問【1年生/IEプログラム】

JICA職員の方からJICAの事業概要やJICA九州の取り組みについて講話を聞きました

飯塚高校では6月29日(月)、IE(インテグレーテッド・イングリッシュ)プログラムを受講する1年生の生徒33名が、北九州市にあるJICA九州国際センターを訪問しました。

当日は、講話や展示見学、参加型ワークショップを通して、世界規模の課題や国際協力について学びました。生徒たちは、持続可能な社会の実現に向けて、自分たちにできることを考える機会となりました。

飯塚高校はユネスコスクール(※)として、SDGsを知識として学ぶだけでなく、平和や異文化理解、文化の多様性、持続可能な社会づくりといった世界共通の価値観を、日々の学びや行動として実践することを大切にしています。

※2020年にはグローバル教育や地域連携活動を評価され支援大学(福岡教育大学)による審査に合格してキャンディデート校に。2023年1月には福岡県の私立校として初めて、正式にユネスコ認定校に。

その一環として実施したJICA九州国際センターでの学びは、生徒一人ひとりが世界と自分たちの暮らしとのつながりに気づき、課題解決に向けた視点を深める時間となりました。

JICAの取り組みを通して、世界と日本のつながりを学ぶ

JICA職員の方からJICAの事業概要やJICA九州の取り組みについて講話を聞きました

当日は、JICA職員の方からJICAの事業概要やJICA九州の取り組みについて講話をいただきました。

生徒たちは、世界の現状や国際協力の仕組み、日本がさまざまな国と協力しながら課題解決に取り組んでいることを学びました。

感想の中には、「SDGsだけでなく、ODAといった活動があることを初めて知りました」「日本によって、安全できれいな水を飲めるようになった国が多くあることに驚きました」といった声もありました。

飯塚高校では、これまでもユネスコスクールとして、SDGsに関わる学びや地域・社会とつながる実践に取り組んできました。今回の講話は、そうした日頃の学びをさらに深め、SDGsを「学校で取り組む活動」としてだけでなく、世界の人々の暮らしや国と国との協力につながるものとして捉え直す時間になったようです。

展示や昼食を通して、多様な文化にふれる

「きゅうしゅう地球ひろば」の展示を見学

講話の後は、「きゅうしゅう地球ひろば」の展示を見学しました。

展示では、SDGsや世界の暮らし、各国の文化に関する資料や道具などを実際に見たり触れたりしながら学ぶことができました。

生徒からは、「各国のさまざまな道具が展示してあり、実際に触ってみると、その国の文化や暮らしを身近に感じることができました」「展示には細かい情報やSDGsについて詳しく知れるものもあり、楽しみながら学ぶことができました」といった感想が寄せられました。

ジャイカフェでの昼食

また、昼食ではJICAFe(ジャイカフェ)を利用し、世界の料理にふれる時間もありました。さまざまな国の料理や、異なる国籍の方々が行き交う空間にふれることで、生徒たちは文化の違いを特別なものではなく、日常の中にある身近なものとして感じることができたようです。

貿易ゲームで、世界の不平等や協力の大切さを体感

貿易ゲームを実施

午後には、参加型ワークショップとして「貿易ゲーム(NPO法人開発教育協会(DEAR)教材使用)」を実施しました。

貿易ゲームは、貿易を中心に世界経済の動きを擬似体験しながら、自由貿易や経済のグローバル化によって生じるさまざまな課題について考えるシミュレーションゲームです。

生徒たちは、限られた資源や情報、道具など、グループごとに異なる条件のもとでゲームに取り組みました。活動を進める中で、世界経済の基本的な仕組みだけでなく、先進国と途上国の格差、情報の偏り、交渉や協力の難しさについて体感的に学びました。

ある生徒は、ゲームを振り返り、「最初は何に関係するのかわからなかったけれど、ゲームが終わってみると、先進国と途上国の関係に似ていると感じました」と話していました。

また、「自分たちに余裕ができる前にSOSが来ていたけれど、その時は自分たちのことでいっぱいで助けることができなかった」「情報の共有も一つの助け合いだと思いました」といった感想もありました。

世界の課題は、知識として理解するだけでは十分ではありません。立場の違いや条件の差がある中でどう協力し、どう交渉し、どのようによりよい関係を築いていくのか。貿易ゲームを通して、生徒たちはその難しさと大切さを体感することができました。

引率した教員の声|体験を今後の学びへ

今回のJICA九州国際センター訪問について、引率した教員の一人である林美穂先生は、次のように振り返ります。

「日頃の机上での学習とは異なり、さまざまな国や地域の文化を実際に見て、触れて、体験する貴重な機会となりました。また、世界に目を向けることで、日本が安心・安全な国であることを改めて実感することができました。

最初は緊張した様子だった生徒たちも、海外の料理を味わったり、各国の楽器や民族衣装に実際に触れたりする中で、次第に表情も和らぎ、積極的に活動へ参加する姿が見られました。

今回の体験を今後の授業につなげ、世界の文化や国際社会について理解を深めながら、グローバルな視点を育んでいければと思います。

JICA職員の皆様が終始親切に対応してくださり、とても充実した良い体験ができました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました」

教室で学んできたことを、実際に見て、触れて、考える経験として捉え直すことができた今回の訪問。生徒たちにとって、世界の課題をより身近なものとして感じる一日となりました。

学びを自分ごとにし、世界とつながる力を育む

ワークショップの様子

今回のJICA九州国際センター訪問は、世界の課題や国際協力について学ぶだけでなく、生徒たちが「自分たちにできること」を考えるきっかけとなりました。

飯塚高校がユネスコスクールとして大切にしているのは、SDGsを学ぶことそのものではなく、その学びを通して、多様な人々を尊重し、平和で持続可能な社会をつくる担い手として行動する力を育むことです。

展示や講話、ワークショップを通して、多様な文化にふれ、協力や交渉の大切さを体感した生徒たち。飯塚高校では今後も、地域と世界の双方に目を向けながら、生徒一人ひとりが自分自身の人生を主体的に歩み、社会とつながっていく力を育んでいきます。