母校で学びを還元。福岡教育大学で学ぶ浜田萌々子さんが特別授業【令和7年度卒業生】

飯塚高校の卒業生で、現在、福岡教育大学 教育学部 中等教育教員養成課程で英語を専攻している浜田萌々子さんが7月14日(火)に来校し、探究プロジェクト(特進コース)の2・3年生を対象に授業を行いました。
今回の授業は、福岡教育大学の「ボランティア実践入門」の一環として、浜田さんから母校である本校に申し出があり、実現したものです。浜田さんは令和8年3月に本校を卒業したばかり。生徒たちにとって身近な先輩から、大学での学びや受験経験を直接聞く貴重な機会となりました。
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身近な先輩だからこそ伝えられる、大学受験のリアル

授業は、2年生と3年生を対象に、それぞれ2コマにわたって行われました。
はじめに浜田さんは、大学受験や英語の勉強方法について紹介しました。
自身の経験に加え、福岡教育大学の同級生たちにも事前にアンケートを実施。それぞれが高校時代にどのような勉強を行い、何を意識して受験に臨んだのか、多様な受験体験を生徒たちに伝えました。
受験を目前に控えた3年生との交流では、「夏休み中はインプットとアウトプットのどちらを優先すればよいですか」といった具体的な質問も寄せられ、活発なやり取りが行われました。
浜田さんは、自身が実践してきた英語の勉強方法も紹介。数か月前まで同じ校舎で学んでいた先輩の実体験だからこそ、生徒たちも自分自身の進路や学習に重ねながら、真剣に耳を傾けていました。
大学で学ぶ英米文学の面白さを高校生に

受験や学習についての話に続いて、浜田さんが大学で学んでいる英米文学を題材とした講義が行われました。死海に関する知識を入り口に、文学作品を読み解きながら、その背景にある時代や人種をめぐる社会問題について考えました。
浜田さんは、大学では複数回にわたって学ぶ内容を、高校生にも理解しやすいように凝縮・再構成して紹介。授業を受けた生徒からは「文学って面白いですね」という声が聞かれました。
文学を通して、作品が生まれた時代背景や社会のあり方に触れた生徒たちにとって、大学での学びを具体的に思い描く時間になりました。
浜田さんを高校時代に指導した小山貴大先生(企画・広報副部長 兼 特別進学コース長 兼 英語科主任)は、今回の取り組みについて次のように話します。
「まず、卒業生が母校に戻ってきてくれたことが、素直にうれしかったです。浜田さんは、私が大学の二次試験に向けて英語を教えた生徒の一人です。私自身も福岡教育大学の出身なので、浜田さんが大学で学んでいる内容には、私も学生時代に触れたものがあります。それを私が話すよりも、実際に本校を卒業し、今まさに大学で学んでいる浜田さんから伝えてもらう方が、現在の生徒たちの心に届いたと感じています」
卒業生が大学で得た学びや経験を母校へ持ち帰り、後輩たちへ手渡す。今回の授業は、生徒たちが大学での学びや将来の進路をより身近に捉え、自らの目標を考える機会となりました。
また、小山先生は、今回の取り組みを今後の大学連携や進路教育につながる機会としても捉えています。
「今回の授業をきっかけに、福岡教育大学との交流や連携の機会が、今後さらに広がっていくことを期待しています。今年度新設した教育医療コースには、将来、教育分野へ進みたいと考えている生徒もいます。そうした生徒たちにとって、福岡教育大学は具体的な進学先の一つです。卒業生の活躍や今回のような交流を通して、大学での学びを身近に感じ、将来の進路を考えるきっかけになればうれしいです」
浜田さんからのメッセージ

授業を終えた浜田さんから、今回の取り組みを振り返ったメッセージをいただきました。
「今回の学習支援ボランティアでは、高校2・3年生を対象に授業を担当しました。授業内容を決める際には、英語専攻であることから英語に関する内容にしようと考え、大学で学んでいることを高校生にも伝えたいという思いがありました。しかし、高校生にとって適切な難易度を考えることに苦労し、試行錯誤を重ねました。
最終的には、私自身が最も興味を持って学んでいる英米文学をテーマにすることを決めました。授業準備では、大学の教授がどのように授業を展開しているのかを分析し、内容をより深く理解することを意識して講義に取り組みました。また、特別進学コースの生徒を対象とすることから、授業だけでなく大学受験に関するアドバイスも行うことにしました。
私自身、高校生の頃は総合型選抜で合格した先輩方のお話を聞く機会はありましたが、国公立大学を一般選抜で受験した先輩の体験談を聞く機会がなく、残念に感じたことを覚えています。そのため、後輩たちには国公立大学受験について少しでも知ってもらいたいという思いから、自身の経験をもとに受験のアドバイスを取り入れました。
準備では、大学の同級生にアンケートを実施したり、PowerPointの内容について意見をもらったりしながら、より良い授業づくりを目指しました。特に私の専攻には福岡県外から進学してきた学生が多く、それぞれの受験経験を共有してもらうことで、後輩たちへ幅広い情報を届けることができました。
また、教材作成にも力を入れ、英文や設問をWordで作成し、約50部を印刷・製本しました。この準備を通して、教材づくりにかかる時間や労力を実感し、改めて先生方の大変さとありがたさを感じました。
当日は非常に緊張しましたが、4か月前まで学校生活を共にしていた先生方や後輩たちと再会できたことが何よりうれしかったです。生徒の皆さんが真剣に授業を聞き、積極的に取り組んでくれたことで、大きなやりがいを感じました。また、温かく迎えていただき、とても充実した時間を過ごすことができました。
私は教員を目指しているため、今回、教師という立場に近い目線で教育現場に関わることができたことは、大変貴重な経験となりました。9月には中学校での教育実習を控えています。今回の学習支援ボランティアで学んだことを生かし、言葉遣いや立ち振る舞いなど改善すべき点をさらに磨きながら、教育実習にも全力で取り組んでいきたいと思います」
飯塚高校では、卒業後も続くつながりを大切にしています。今後も、さまざまな分野で学び、活躍する卒業生と連携し、その経験を在校生へ還元する機会をつくっていきます。卒業生の成長が後輩たちの刺激となり、その新たな一歩が次の世代へと受け継がれていく。そんな学びの循環を、これからも育んでまいります。


