高校生と園児が巨大シャボン玉に挑戦。第2回化学特別授業を実施【進路ブログ#15】

飯塚高校では10月1日(木)、本校系列の認定こども園 愛宕幼稚園で、第2回となる「化学特別授業」を実施しました。
8月に行った、片栗粉と水を使う「ダイラタンシー現象」の体験に続き、今回のテーマは「巨大シャボン玉実験」です。化学教科担当の藤本信吾先生のもと、まちLaboや保育同好会の生徒たちが、園児と一緒に科学の不思議を体験しました。
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今回は、授業を担当した藤本先生と進路指導部の冨田敦史先生に、当日の様子やこの取り組みに込めた思いを聞きました。
園児の体を包むほどの大きなシャボン玉づくり

今回の授業では、洗剤や洗濯のりなどの身近な材料を使って、人が入れるほどの巨大なシャボン玉づくりに挑戦しました。
授業ではまず、藤本先生が本校生徒に、シャボン玉の仕組みを説明しました。シャボン玉の膜は、洗剤に含まれる界面活性剤が水の表面張力を弱めることで、薄く広がります。さらに洗濯のりとグリセリンを加えると液に粘りが出て、膜の水分が蒸発しにくくなるため、大きくても割れにくいシャボン玉になります。
会場は愛宕幼稚園の園庭です。藤本先生によると、体を包むほどのシャボン玉をつくる実験は、屋内での実施を前提とするものが多いそうです。屋外では、シャボン液に砂が入ると割れにくいシャボン玉をつくりにくくなることが心配でした。
そこで、風が届きにくい場所を選び、シャボン玉を割れにくくする成分を多めに入れるなど、事前に工夫を重ねました。当日は、園児の体をすっぽり包むほどの大きなシャボン玉をつくることができました。
藤本先生は、「失敗はできない場面だったので、不安とドキドキがありましたが、うまくいってよかったというのが率直な感想です」と振り返ります。
シャボン玉を通じて、園児と交流する

園児の体験は、午前と午後に、それぞれ20分ずつ9クラスが交代で参加する形で行いました。愛宕幼稚園の年少から年長までの園児が、高校生と一緒に巨大シャボン玉を楽しみました。
愛宕幼稚園の先生からは、次のような感想が寄せられました。
「普段はシャボン玉の中に入ることができないので、とても貴重な体験になったと思います。子どもたちも少し怖がりながら、喜ぶ姿が見られました。その後のうちわを使ったシャボン玉遊びでも、たくさん出てくるシャボン玉を目を輝かせて追いかけたり、ぱちんとたたいてみたり、走りながらつくったりと、たくさんの笑顔が見られました。丁寧な準備をしてくださり、ありがとうございました」

今回は、前回都合が合わず参加できなかった本校生徒も新たに加わりました。藤本先生は、初めて参加する生徒が園児とうまく関われるか気にかけていましたが、当日はシャボン玉を通じて、しっかりコミュニケーションを取ることができていたといいます。
まちLaboの生徒からは、「園児の笑顔が見られて、とてもうれしかった」「学校で学んでいること以外に、たくさんの体験ができてよかった」といった感想が寄せられました。
うまくいった理由、いかなかった理由を考える

大きなシャボン玉は、同じようにつくっても、毎回結果が変わります。最初はうまくいかなくても、2回、3回と試すうちに成功することもあれば、できていたものが途中からうまくできなくなることもありました。
藤本先生は当日、こうした体験をもとに、試行錯誤することの大切さを生徒たちに伝えました。
「日頃の生活でも、うまくいっていたことが急にうまくいかなくなることがあります。うまくいった、いかなかった理由を分析して、うまくいくように試行錯誤することを、実験以外でも心がけてほしいと思っています」
今回は、シャボン液を藤本先生が事前に準備し、生徒たちは主に園児との交流を担いました。今後は、生徒自身が科学的な体験により深く関われるようにすることも、授業づくりの課題として考えています。
幼い頃から「理科って楽しい」と感じられる機会を
藤本先生がこうした授業に取り組む背景には、幼い頃から理科に興味を持ってほしいという思いがあります。
「高校に入学してくる生徒の中には、すでに理科が苦手、嫌いといったイメージを持っている子もいるように感じます。だからこそ、幼い頃から少しでも理科に興味を持ってくれたらと思っています。園児たちから『楽しかった』という声をたくさん聞けて、科学に少しでも興味を持ってくれたのではないかと感じています」
藤本先生によると、幼稚園で授業を行うこの機会は、堀之内翼先生がつくってくれたものだといいます。今回の授業も、進路指導部や企画広報部、特別進学コース、保育コースが連携して企画し、藤本先生をはじめ、小山貴大先生、小野葵先生、堀之内先生が当日の運営を担いました。
最近は、大きなシャボン玉を見せるイベントや、科学館での体験も増えています。冨田先生は、そうした中で高校の教員が授業として行い、高校生と園児が触れ合えることに、教育的な価値があると話します。
「高校生のお兄さん、お姉さんと触れ合いながら、幼い頃から『理科って、科学って楽しい』と感じられたら素敵だと思います。科学館などに足を運べば体験できることもあるかもしれませんが、学園の中でこうした取り組みができることが魅力です」
参加した生徒からは、早くも「次は何をやりますか?」という声が上がっています。次回の日程は未定ですが、幼稚園と相談しながら、継続的な取り組みにしていきたいと考えています。
うまくいかない理由を考え、もう一度試してみることの積み重ねは、実験に限らず、探究活動や進路を考える場面にもつながっていきます。飯塚高校では今後も、こうした体験を通して、生徒が自ら学びを深めていける環境づくりに取り組んでいきます。


