選手権も、第一志望も諦めなかった。文武両道を貫いた3年間|西南学院大学 大木陵太郎さん【卒業生インタビュー】

飯塚高校を卒業し、西南学院大学法学部法律学科で学ぶ大木陵太郎さん(令和7年度卒業)。大学では法律の基礎を学びながら、体育会サッカー部に所属し、週6日の活動に励んでいます。高校時代に続いて、学業とサッカーの両方に力を注ぐ毎日です。
飯塚高校では特進グローバルコースに在籍し、サッカー部で選手権の福岡県大会決勝まで戦いました。当初はサッカーでの大学進学を考えていましたが、学力を生かす進路へと方針を変更。一般入試で第一志望の西南学院大学に合格しました。進路を決めるまでの葛藤や、限られた時間の中で続けた受験勉強、高校3年間で得たものについて聞きました。
▶️進路状況についてはこちらから
法律とサッカーに向き合う、充実した大学生活
——現在、大学ではどのようなことを学んでいますか。特に興味を持っている分野についても教えてください。
1年生の前期は、法律の基礎を幅広く学びました。普段の生活では法律を意識する機会はあまりありませんが、講義を受けると、「こういう法律があるんだ」と知ることが多く、細かな部分まで学んでいく面白さを感じています。
特に興味があるのは民法です。民法には日常生活に関わる身近な条文が多く、どのような行為が合法で、何が違法になるのかを知るたびに面白いと感じます。後期からは少しずつ応用的な内容も始まるので、講義を受けるだけでなく、自分で勉強したり、先生に質問したりする時間も増やしたいです。

——法律を学ぶ一方で、サッカー部の活動にも力を入れていますね。サッカー部での活動についても教えてください。
練習は月曜日を除く週6日です。大学からグラウンドまで部のバスで片道約30分かかり、練習後に大学へ戻るのは20時30分頃になります。土日は試合が中心で、練習の場合は午前中に終わることが多いです。
大学のサッカー部は先輩たちが優しく、とても良い雰囲気です。高校時代に厳しい練習や規律の中で鍛えられたからこそ、今は大変さよりも楽しさのほうが勝っています。前期は新人戦をはじめ、何試合か出場する機会をいただきました。まだ絶対的な選手ではありませんが、調子が良いときには起用してもらえています。

——授業や練習以外の時間は、どのように過ごしていますか。
熊本県出身で、高校時代は寮生活でしたが、大学では一人暮らしをしています。授業と練習に加え、週1〜2回は居酒屋でアルバイトもしています。朝食と夕食は自炊です。高校では食堂の方が食事を作ってくださり、昼食もお弁当が用意されていたので、今になってそのありがたさを実感しています。
帰宅が遅い日もありますが、サッカーを続けるうえで食事は大切です。鶏むね肉やブロッコリーを使うなど、栄養面にも気を配っています。食事や身の回りのことを自分でするようになり、少しずつ一人暮らしにも慣れてきました。
サッカーを最後まで続け、一般入試で第一志望へ
——ここまで大学での学びやサッカー部での活動について伺ってきました。西南学院大学を志望した背景についても教えてください。
高校1年生の頃は、サッカーで大学へ進学するつもりでした。ただ、その後、自分の将来について考える中で、勉強を生かして進学する道もあると思うようになり、両親にも相談しました。
西南学院大学を選んだのは、九州の私立大学の中でも高い水準で学べることに加え、サッカー部が九州大学サッカーリーグ1部に所属していたからです。オープンキャンパスで感じた雰囲気も良く、学業とサッカーの両面で、自分に最も合っていると感じました。ほかの大学は受験せず、西南学院大学一本に絞りました。
——学業とサッカーの両方を続けられることが、決め手になったのですね。その中で、法律学科を志望した理由を教えてください。
受験勉強で政治・経済を学ぶ中で、法律に興味を持つようになりました。また、同じサッカー部の仲間が西南学院大学法学部への進学を決めていたことから、法学部で学ぶことをより身近な進路として考えるようになりました。将来の就職にも生かせるのではないかと考え、法律学科を選びました。
——指定校推薦から一般入試に切り替えた時期も、サッカー部ではトップチームで活動していました。部活動を続けながら受験に臨むことに、不安はありませんでしたか。
不安はありました。選手権の福岡県大会決勝が終わる11月まで活動を続ける予定だったため、一般入試の勉強が間に合わないのではないかと不安になり、部活動を辞めようかなと考えたこともあります。
それでも、ここで辞めたら後から必ず後悔すると思いました。3年間続けてきた文武両道の集大成が、残りの数カ月にあるとも感じていました。たとえ大学に合格できても、「選手権までやっておけばよかった」と思うのは嫌だったんです。サッカーを最後まで続けながら勉強にも取り組んだ選択は正解だったと思います。

——サッカーを最後まで続けると決めた一方で、受験勉強の時間も必要です。限られた時間をどのように使っていましたか。
練習から戻った後の1〜2時間など、隙間時間を使って勉強しました。続けられた大きな理由は、暮らしていた寮に、自然と勉強に取り組める環境があったことです。同学年には日頃からよく勉強する仲間が多く、テスト期間には談話室に集まり、点数を競い合いながら一緒に勉強していました。サッカーでも勉強でも切磋琢磨できる仲間がいたから、楽しみながら続けられたのだと思います。

——寮の仲間と支え合える環境が、勉強を続ける力になったのですね。受験に向けては、どのように勉強を進めたのでしょうか。
受験科目は、英語、国語、政治・経済でした。もともとは数学で受験するつもりで、3年生の10月半ば頃まで勉強していました。しかし、過去問を見ると授業で習っていない範囲もあり、このままでは難しいと判断しました。寮の仲間から勧められたこともあり、そこから政治・経済へ切り替えました。
政治・経済はほぼゼロからのスタートでしたが、教科書を徹底的に読み込みました。短期間でも集中して取り組んだことで、本番では高い得点を取ることができました。冨田敦史先生には、政治・経済だけでなく受験全般でとてもお世話になりました。日頃から「ここまで頑張っている人はいない」と褒めてくださり、認めてもらえたことが自信につながりました。
——政治・経済は短期間で力を伸ばした一方、苦労した科目もありましたか。
国語です。最初は、受験勉強として国語に取り組むこと自体が嫌だと感じるほど苦手でした。まずは漢字や語彙から始め、文章問題に入る前に、解き方を学ぶ参考書にも取り組みました。地道な勉強が続き、きつさもありましたが、少しずつ積み重ねました。菊地祐介先生には、勉強方法や受験期の気持ちの面で支えていただきました。英語はもともと得意だったので、得意分野をさらに伸ばす感覚で取り組みました。
自分で決めた限界を外すことを学んだ3年間
——サッカーと勉強の両方に最後まで取り組んだ高校生活でした。改めて、飯塚高校で過ごした3年間は、大木さんにとってどのような時間でしたか。
これほど濃密な時間は、この先もなかなかないだろうと思うほど、充実した3年間でした。大学生活でもつらいことや悩むことはありますが、「あの3年間に比べれば大丈夫」と思えます。高校時代に乗り越えた経験は、今の自分を助けてくれる財産であり、土台になっています。
——サッカー部の中辻喜敬監督も、大木さんの高校生活を語るうえで欠かせない存在だったと思います。中辻監督から学んだことで、今も心に残っていることはありますか。
中辻監督は「コンフォートゾーン」という言葉をよく使い、「人間は変わりたくない生き物だ」と話していました。最初は意味がよく分かりませんでしたが、何度も聞くうちに、自分で自分に設けている限界を越えなければ変われないのだと、心から納得するようになりました。
それからは、自分の中の当たり前や限界にとらわれずに考えるようになり、受験勉強にも火がつきました。サッカーにも、それまで以上に本気で取り組めたと思います。
大学でも文武両道を続けていく

——飯塚高校で培った文武両道を、大学でも続けています。これから、さらに挑戦したいことを教えてください。
まずは大学でもサッカーに全力で取り組みたいです。高校サッカーと大学サッカーには違いがありますが、高校3年間で積み上げてきたものを、大学でもさらに伸ばしたいと思っています。
前期に試合へ出場できた経験があるので、後期は自分がピッチに立ち、チームの順位を少しでも上げたいです。自分はピッチ内でよく声を出し、チームを明るく盛り上げるタイプです。普段の練習から、良い雰囲気をつくる面でも貢献していきたいです。
学業では、興味を持った法律について、講義以外でも学びを深めていきたいです。卒業後の進路はまだはっきり決めていませんが、大学でも学業とサッカーの両方を大切にしながら、自分の可能性を探していきたいと思います。
——最後に、飯塚高校に興味を持っている中学生や、これから受験を迎える後輩へメッセージをお願いします。
所属していたサッカー部は、競技力だけでなく、人としても成長できる環境です。大変なこともありますが、それを乗り越えた経験は、卒業後も自分を支えてくれます。
また、飯塚高校には、向上心を持って取り組む生徒に寄り添い、情熱を持って支えてくださる先生方がいます。自分自身、一般入試へ切り替えてから、多くの先生方に助けていただきました。
在籍した特進グローバルコースでは、留学生との会話や海外の高校とのオンライン交流を通して、実践的な英語を学ぶことができました。スピーキングが得意な一方、リスニングには苦手意識がありましたが、実際に英語を聞き、話す機会を重ねたことで力がついたと感じています。
サッカーにも勉強にも本気で取り組みたい人にとって、飯塚高校には大きく成長できる環境があると思います。
——素敵なお話をありがとうございました。
今後も卒業生インタビューを順次掲載していきますので、ぜひご覧ください。
※学科・コース等の名称は在籍当時のものです。
※記事内容は取材当時(2026年9月)のものです。
※写真は大木さんよりご提供いただきました。


