飯塚高校の生徒98名が地域とともに挑戦。飯塚山笠「追い山」で新流が優勝

飯塚市中心部で7月19日(日)、「飯塚山笠」の追い山が行われ、飯塚高校の生徒・教員が参加した新流が、10分37秒08のタイムで優勝しました。
今年、飯塚高校から参加したのは、舁き手を務める男子生徒66名と、「ごりょんさん」として活動を支える女子生徒32名の計98名。地域の皆さんと力を合わせ、それぞれの役割で新流の挑戦を支えました。
昨年度のタイムを30秒以上短縮
追い山は、五つの流れがそれぞれ山笠をリレー形式でつなぎ、タイムを競います。
新流の昨年度のタイムは11分07秒51。今年はそこから30秒以上短い10分37秒08を記録し、見事優勝を果たしました。
新流は、コロナ禍による中断を経て飯塚山笠が再開された2023年と2024年に2位、2025年には3位となっていました。「今年こそは優勝したい」。地域の皆さんと生徒、教員が同じ思いを持って臨んだ追い山で、念願の頂点に立ちました。
動きながら山笠をつなぐ、難しい交代に挑戦
飯塚高校班が任されたのは、合計約260mの区間です。舁き手を務める生徒たちは複数の班に分かれ、走りながら交代し、山笠を次の班へとつなぎました。
重い山笠を勢いよく運びながら、決められた場所で安全に交代するためには、一人ひとりの動きとタイミングを合わせる必要があります。
生徒たちは6月下旬にも希望者による事前練習を行ったほか、昼休みや放課後にも集まり、山笠を担ぐ位置を示す棒組や担当区間、交代するポイントを繰り返し確認しながら、練習を重ねてきました。
7月15日と17日の流舁きでも、追い山当日の動きを想定しながら実践を繰り返しました。こうした準備によって、全員が自分の役割を理解し、追い山に集中できる環境を整えていきました。
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古野先生を台上がりに、優勝を目指して一つに
今年、新流の台上がり(山笠台に座り、舁き手を鼓舞しながら舁き山笠の指揮を行う役割)の一員を務めたのは、古野伸一先生(飯塚高校1年学年主任)です。

約28年と長年にわたって飯塚山笠に参加してきた古野先生が台上がりを務めることも、生徒たちにとって大きな原動力となりました。
「古野先生を胴上げしたい」「新流を優勝させたい」。そんな思いを持ち、自ら参加を希望する生徒が例年以上に多かったといいます。
追い山でも、山笠を舁く準備に自ら進んで取り組むなど、生徒たちの主体的な姿が見られました。陸上部や駅伝部、柔道部などに所属する生徒に加え、普段は部活動やコースが異なり、学校生活で接する機会の少ない生徒たちも参加。一つの山笠をつなぐため、立場や学年を超えて力を合わせました。
優勝発表の瞬間、あふれた歓喜の涙

優勝が発表されると、生徒たちから大きな歓声が上がりました。
ハナ棒を務めた生徒をはじめ、多くの生徒がうれし涙を流し、仲間や先生、地域の皆さんと喜びを分かち合いました。舁き手として数回、山笠に参加してきた教員も、「これほど多くの生徒が涙を流して喜ぶ姿は、これまで見たことがなかった」と振り返ります。
流舁き2日間と追い山。限られた時間に力を注ぎ、地域の皆さんと一つの目標を追いかけたからこそ、優勝の喜びもひときわ大きなものとなりました。

追い山を終えた後には「直会(なおらい)※」が行われ、参加者にカレーが振る舞われました。生徒たちは、共に山笠を舁いた仲間や活動を支えたごりょんさん、地域の皆さんと食卓を囲み、達成感を味わいました。
(※)神事を終えた後、参加者が飲食をともにし、互いを労う場
地域の一員として、伝統を次の世代へ
飯塚山笠は、約3,000人の舁き手が参加する、飯塚を代表する夏の伝統行事です。飯塚高校の生徒たちは毎年、新流の一員として参加し、地域の皆さんとともにその伝統を受け継いできました。
飯塚高校では、GLI(Global・Local・Individual)を教育方針として掲げています。なかでも「Local」の分野では、地域活動を生徒主体で企画・運営する組織「まちLabo」や、飯塚市シルバー人材センターとの連携から生まれた、多世代交流と地域活性化に取り組む協力活動「ジェイド飯塚(Jade Iizuka)」など、学校と地域がともに取り組む活動が、さまざまな形で具体化しています。
山笠への参加も、長年にわたって育んできた地域とのつながりを、生徒たちが実際に経験する大切な機会の一つです。今年は、これまで以上に多くの生徒が「参加したい」という思いを持って集まりました。生徒と教員、地域の皆さんが一つになってつかんだ今回の優勝は、積み重ねてきたつながりをさらに深め、次の広がりへとつなげる出来事となりました。
飯塚高校はこれからも、地域の方々と出会い、ともに考え、活動する機会を大切にしながら、生徒たちの学びと地域とのつながりをさらに育んでいきます。
新流の皆さまをはじめ、沿道から声援を送ってくださった皆さま、活動を支えてくださったすべての皆さま、本当にありがとうございました。


