特進コースの「九大連携授業」第4回目を開催【九大×飯塚高校】

2024.04.25 (木)

「Global(グローバル)×Local(地域)×Individual(個性)」で次世代を担う人材育成に取り組む飯塚高校では、学術に通ずるアカデミックな素養を養いながら国公立大・難関大学合格を目指す定員10名の「特進アカデミックコース」において、九州大学との連携授業(以下、九大連携授業)第4回目を2024年3月19日(火)に開催しました。

連携授業を担当したのは九州大学都市研究センター 准教授で、サステナビリティ領域の専門家である武田 秀太郎 先生です。武田先生は11月1日付で、飯塚高校特進コース アカデミックアドバイザーに就任しています。

武田 秀太郎さん
九州大学都市研究センター 准教授
国連職員や青年海外協力隊、陸上自衛隊など、様々な社会貢献活動歴のある新進気鋭のサステナビリティ学者。31歳で最年少(当時)となる京都大学特定准教授を経て現職。核融合工学を研究する傍ら、サステナビリティ学に実証的内容を持たせ、数理的手法により仮説検証を行う学問「計量サステナビリティ学」を提唱・推進。一般社団法人計量サステナビリティ学機構・代表理事 兼 共同機構長。2023年10月には第26期日本学術会議へ最年少で選出された。

本授業には、特進アカデミックコース1年1組に在籍する生徒と特進コースの希望生徒が参加。

当日は実際に存在するデータを元に学びを深めました。数字をはじめとする各種データを活用した研究方法を探究する内容の授業が展開されました。

授業を受けた生徒たちの感想をヒアリングしてみました。

「夏と冬の学会での発表を目標に、タイタニック号沈没事故のデータを活用して、自分たちで研究課題を考えました。考える過程で仮説の重要性とデータをどのように活用するかを学ぶことができました。

私自身、教育学に興味があるので、今回学んだことを用いて夏の大阪超異分野学会に向けて、研究課題を軸に研究を進めていきたいです」(Hさん)

「今回の授業では研究とは何かに着目し、自身で問いを立てる練習をしました。今までは出された問題を解くことばかりだったので、自身で問いを立てるとはどういうことなのか、よく分かっていませんでした。

しかし、実際のデータを用いてどのような問いを立てると社会で役立つのかを考えると、とても面白く、より簡単に問いを立てることができました。

これから夏の学会に向けて、自分たちの研究テーマから社会に役立つような結果を出せるよう、問いを見つけていきたいです」(Mさん)

九大との連携について

九州大学(都市研究センター)と飯塚高校は2023年9月6日より、連携協定を締結しています。九州地域における国際的な水準のSTEM・サステナビリティ教育を推進し、高大連携を強化する目的です。

連携協定締結時の記念写真

各生徒が関心を持って向き合うサステナビリティ関連テーマの研究を武田先生がサポートします。

また、学術研究に関する授業を通して、生徒たちが進学を目指す大学で実践される研究活動への理解や身近な学習への関心を深め、進路への意識を高めることも目的とします。

さらに、希望者においては、個人の探究活動を深めレポート化することで、高校生向け学術研究コンクールへの応募など、学術成果を発表することも目指します。

(具体例)生徒会でフードロス問題に取り組む生徒の1人は、問題が起きる仕組みや解決に向けた方法について考える論文執筆を検討しています。

授業内容

2023年度の授業は下記内容を扱いながら、1〜2ヶ月に一度の頻度で実施してきました。

(1) 学術研究と大学の役割……11月16日実施

(2)「探究」と「研究」の関係……12月26日実施

(3) 新しい「知」の生み出し方……2月9日実施

(4)データと仮説……3月19日実施

2024年度も引き続き授業を実施予定です。現在、内容や開始時期を詰めており、詳細が決まりましたら改めてお知らせします。

特進アカデミックコースとは

令和5年度新入生から飯塚高校の特進コースは大きく変わり、「特進アカデミックコース」「特進グローバルコース」「特進探究実践コース」の3コースが新設されました。

いずれのコースも、生徒一人ひとりの主体的・探究的な学び、グローバルな人材育成を重視しています。さらに、各生徒がいきいきとした学校生活を送りながら、目標とする大学へ進学することも目指しています。

今回、九大連携授業の対象となった特進アカデミックコースは、大学レベルの学術への接続を意識した高度な知性の養成を特に重視し、国公立大・難関大学合格を目指すコースです。

定員10名で構成され、少人数で高いレベルを目指して切磋琢磨できる点が特徴です。様々な学校活動に取り組みながら、手厚い難関大入試対策はもちろん、連携する各大学との交流や学術探究活動を重点的に実施します。

国公立文理選択が可能で、放課後も多様な学習活動を行います。

新しい特進コースについてはこちらをご覧ください。

本取り組みは、飯塚高校が大事にする「Global(グローバル)・Local(地域)・Individual(個性)」の3本柱のうち、特にIndividualな活動を通して「多様な価値観と出合いながら、高いレベルで切磋琢磨し、新しい未来を切り開く」「好きなこと、得意なことを掛け合わせ、様々な関わりの中でここにしかない『じぶん』を育てる」取り組みのひとつです