英語でつながる楽しさを知った、ベトナムでの8日間【留学経験者インタビュー】

飯塚高校では、交換留学プログラムをはじめ、生徒が世界とつながるさまざまな活動機会を用意しています。
今回は、ベトナムと日本の生徒が互いを迎え合う2026年度の「生徒アジア派遣研修事業(※)」で、8月1日から8日間にわたりベトナム・ハノイに派遣された今村心郁さん(2年)に、現地でのフィールドスタディやホームステイ、英語を使った交流について話を聞きました。
初めての海外で、文化や生活習慣の違いに触れた今村さん。現地の人々の温かさに支えられながら英語での交流を重ね、研修終盤には、日本人参加者を代表してスピーチを行いました。8日間を通して感じた自身の変化や、これから挑戦したいことについて語ってもらいました。
※福岡県私学教育振興会が実施する、福岡県内の私立高校に在籍する生徒を対象に、国際理解教育の一環として海外(アジア)でフィールドスタディを行うプログラム。実施団体である福岡県私学協会に対し、事業に要する経費の一部を助成する事業です。
「英語で人とつながりたい」が、参加のきっかけに

——今回のベトナム研修には、どのような思いから参加しようと考えたのでしょうか。
1年生の頃から留学に興味があり、いつか海外へ行ってみたいと思っていました。今回、先生からアジア派遣研修の募集について声をかけていただき、日程などの都合も合ったことから、「ぜひ挑戦したい」と参加を決めました。
もともと海外の文化や英語に関心があり、現地の人と直接交流してみたいという思いもありました。英語を勉強するだけではなく、実際に使って現地の人とつながってみたかったんです。また、ベトナムの文化や歴史、日本との違いを自分の目で確かめたいとも考えていました。
——英語を実際の交流に使ってみたいという思いがあったのですね。研修では、ご自身の英語力をどのように試し、伸ばしたいと考えていましたか。
英語はどちらかといえば得意ですが、高校に入ってから内容が難しくなり、文法には苦手意識もありました。普段の簡単な会話はできても、文法を意識しながら自分の考えを伝えるのは簡単ではありません。今回の研修では、自分の英語がどこまで通じるのかを試してみたいと思っていました。
見て、聞いて、体験して知ったベトナム
——初めて降り立ったベトナムは、今村さんの目にどのように映りましたか。渡航前のイメージとの違いもありましたか。
到着してまず驚いたのは、想像以上の暑さと湿度です。初めての海外だったこともあり、出発前は言葉の違いや、慣れない環境で過ごすことに少し不安もありました。
でも、実際に出会った現地の方々はとても温かかったです。言葉が通じない場面でも、笑顔やジェスチャーを交えて親切に接してくれました。
買い物の際、お金の計算に戸惑ったときも、店員さんが優しく教えてくれました。実際に訪れたからこそ、ベトナムの方々の温かさや、現地ならではの魅力を肌で感じられました。

——そうした温かさに触れながら、研修の前半にはベトナムの文化や歴史を学んだそうですね。どのような体験が印象に残っていますか。
前半の3日間は、各地を訪ねながらベトナムの文化や歴史に触れました。初日に訪れたのは、伝統的な餅づくりが行われている村です。昔ながらの風景の中で、一人ずつ餅づくりを手伝わせていただき、日本ではなかなかできない貴重な経験になりました。
そのほか、ベトナム戦争の歴史について学んだり、日本人がオーナーを務める現地のガラス製造会社を訪ね、ものづくりの様子を見学しながらお話を伺ったりしました。実際の様子を見たり体験したりすることで、ベトナムの文化や歴史への理解を深めることができました。

——文化や歴史を現地で体感した前半を経て、後半のホームステイへと移りました。その節目で行われたパーティーも、とても印象的だったそうですね。
前半の最後に行われたフェアウェルパーティーで、初めてホストファミリーと対面しました。ベトナムのさまざまな学校から集まった生徒たちが、学校ごとの特色を感じさせる華やかなパフォーマンスを披露してくれたんです。想像していた以上に壮大で、たくさんの方々が私たちを迎えるために準備してくださったことが伝わり、とても心に残っています。
会話を重ねるうち、英語が自然と口から出るように

——ホームステイ期間は、どのように過ごしましたか。現地の暮らしや食文化で、印象に残ったことも教えてください。
バディの家に3日間滞在し、お土産を買いに出かけたり、一緒に食事をしたりしました。ホームステイ先の周辺では、日本との物価の違いを感じながら買い物を楽しみました。毎日いろいろな場所へ連れて行ってもらい、とても充実していました。
食事では、フォーのお店に入った瞬間、日本ではなじみのない香りを感じて驚きました。朝食に用意してもらったバインミーは食べやすく、印象に残っています。スイカやメロン、ライチ、マスカットに似た果物など、さまざまなフルーツも味わい、食文化の違いを楽しむことができました。
——生活を共にする中で、ホストファミリーとはどのようにコミュニケーションを取ったのでしょうか。
バディとお姉さんはとても流暢に英語を話し、ご両親とは二人に通訳してもらいながら交流しました。二人が英語で自然に会話する姿に刺激を受け、自分ももっと英語を勉強したいという気持ちが強くなりました。毎日英語で話すうちに、少しずつ会話も弾むようになりました。
——流暢な英語に刺激を受ける一方で、8日間の交流を通して、ご自身の変化も感じましたか。
はい。研修中はほぼ毎日英語を使っていたので、久しぶりに日本人の参加者と話したとき、思わず「Yes」と返事をしてしまったことがありました。それは私だけではなく、ほかの参加者にも起きていて、みんな英語で考える感覚になっていたのだと思います。
今回の経験から、単語や文法を学ぶことに加え、会話を重ねることで、学んだ英語を自分の言葉として使えるようになると実感しました。帰国後は、飯塚高校にいる留学生をはじめ、英語を話せる人たちと積極的に交流し、コミュニケーション力をさらに高めていきたいです。
※今回のベトナム派遣は、両国の生徒が互いを迎え合う交流プログラムの一環です。2026年8月1日から8日までの本校生徒のベトナム派遣に続き、10月24日から31日には、ベトナムの生徒を飯塚高校で受け入れる予定です。その際は、今村さんが今度はホスト側となり、ベトナムで交流したバディを日本に迎えます。現地で始まった交流は、今度は日本へと舞台を移し、これからも続いていきます。今村さんとバディの再会や、受け入れ期間中の交流の様子についても、今後、本校Webサイトなどでお伝えできればと考えています。
「挑戦したい」という思いが、自信と次の一歩につながった
——研修7日目の修了式では、日本人参加者を代表してスピーチを行ったそうですね。選ばれたときは、どのような気持ちでしたか。
現地の放送局で行われた修了証授与式で、日本人参加者を代表してスピーチをすることになりました。代表に決まったと知ったときは、とても驚きました。
これまで模擬国連や高校生英語プレゼンテーションなどに挑戦した経験はありましたが、私はもともと人前で話すことが得意ではなく、手が震えるほど緊張します。
それでも壇上では、「参加した皆さんに自分の気持ちを届けたい」と思い、緊張を乗り越えて最後まで話し切ることができました。苦手意識があっても、一歩踏み出してやり遂げられたことは、大きな自信になりました。
——現地の人々と交流し、代表スピーチもやり遂げた今回の経験は、これからの進路や目標にどのようにつながりそうですか。
将来の夢や志望学部は、まだはっきりとは決まっていません。ただ、ベトナムで多くの人と関わり、その楽しさを強く感じたことで、人と関わる仕事や分野にも関心が湧いてきました。これから大学進学に向けて学びながら、自分の進みたい道を見つけていきたいです。
また、初めて海外へ行ったことで、ほかの国の文化ももっと知りたい、海外の人とさらに交流したいという思いが強くなりました。これからの学校生活やグローバル研究部の活動でも、興味を持ったことには積極的に挑戦していきたいです。

——最後に、海外研修や留学に興味を持っている後輩、そして飯塚高校への進学を考えている中学生へメッセージをお願いします。
少しでも興味があるなら、ぜひ挑戦してみてほしいです。行く前は不安があっても、実際に行ったからこそ分かることや、出会える人がたくさんいます。きっと、自分の世界を広げるきっかけになります。
飯塚高校では、先生から「やってみない?」と声をかけていただく機会もあります。成績や日頃の学習も大切ですが、それと同じくらい、「私は挑戦したい」と自分の意思を伝えることが大事だと思います。興味のあることには積極的に手を挙げ、まず一歩を踏み出してみてください。
——素敵なお話をありがとうございました。
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※記事内容は取材当時(2026年8月)のものです。
※写真は今村さんよりご提供いただきました。


